赤いマフラー

馬車は揺れるし 心は重し
泣くに泣けない 流れの旅よ
赤いマフラーは あの娘の形見
抱いて偲ぼか あの夜の夢を

風のまにまに 流れて暮らす
旅の花なら 名もない花よ
赤いマフラーに ほろりと落ちた
熱い涙も 佗しじゃないか

影はやつれて 思いは痩せて
楽屋泊まりの 身のはかなさよ
赤いマフラーを 抱きしめながら
夢に見ようか あの娘の顔を
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