梅いちりん

遠い 遠い 春はまだ遠く
風に ふるえる 梅いちりん
空を ごらん 流れてく雲よ
かじかむ指で 暦をめくる

水の音 匂い立つ 風待草

誰よりも 誰よりそうさ しあわせに
焦がれる夢を 今日も抱いて
来るひとの 去るひとの 悲しみも あつめて咲いたよ
真っ先に 咲いたよ

白い 白い 花は風花
それは 春呼ぶ 梅いちりん
今は 遥か 父母の家よ
姿見えない うぐいすの声

日が暮れる 時がゆく 春告草

この冬を 越えたらきっと しあわせに
陽だまりの中 手を振っていた
決めた道 別れ道 人知れず 心で泣いたよ
ひとりきり 泣いたよ

誰よりも 誰よりそうさ しあわせに
焦がれる夢を 今日も抱いて
来るひとの 去るひとの 悲しみも あつめて咲いたよ
真っ先に 咲いたよ

想い出も 咲いたよ
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