妄想と現実とチョコレート

ある日僕は夜に言った
“妄想をここへ連れてきてよ
その顔はきっと無責任だろう
ほらやっぱりって笑いたいんだ
そして 話の分かる奴ならば
その持て余した自由を少し分けてもらうんだ
いいだろ?”

あぁ あぁ...

またある日僕は夜に言った
“現実をここへ連れてきてよ
その顔はきっと滑稽なんだろう
ほらやっぱりって嘆きたいんだ
そして 話の分かる奴ならば
その信念に少しユーモアを与えるんだ
いいだろ?”

あぁ あぁ...

現れた妄想と現実は
とてもよく似た顔をしていた
僕を哀れむように 優しく 優しく
微笑んだ ぼくは泣いてた

あぁ あぁ...

最後に僕は夜に言った
“チョコレートを一つ僕にちょうだい
その味はきっと平凡なんだろう
ほらやっぱりって安心したいんだ
そして 話の分かる君ならば
その大げさなプライドに僕とおそろいのヒビを入れたいんだ
いいだろ?”

あぁ あぁ...
朝 どこ?
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