砂のグラス

終わりかけた砂の時計を
戻す その仕草
「愛してる」と「さよなら」だけは
口に出せなくて

呼吸さえ忘れそうな僕を
あなたは知らないままで 笑いかけるね

頭では何度もその手を
強引に引き寄せ 君は目覚めて口づけあった

淡い期待 すぐに消えて
臆病な僕だけが残る

終わりかけた砂の時計を
戻す その仕草
「愛してる」と「さよなら」だけは
口に出せなくて

溜め息で曇るその瞳
あなたの心はいつも アイツが決める

行き場の無い 悔しさを纏い
誤摩化せない痛み 育てるだけの日々が過ぎてく

時間(とき)が経てば 色褪せると
誰かの言葉 信じてみたい

想い刻む砂の時計は
音もなく切なく
誰にも気づかれないままで
確かに積もるよ

−報われない− やり切れない
愛の意味を
あなたに気づかせてもらっても

終わりかけた砂の時計を
戻す その仕草
「愛してる」と「さよなら」だけは
口に出せなくて

想い刻む砂の時計は
音もなく切なく
誰にも気づかれないままで
確かに積もるよ

静寂の恋よ
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