適当に透明な世界

昨日コンビ二で買った透明な傘と 残りわずかな小銭と君を連れて
ゆううつに包まれた普通列車に揺られ 二人とも知らない駅で降りてみたのさ

不意に流れた君の透明な涙 それを見つめていた僕はとても冷静で
君は小さなハンカチでそれをぬぐうと 屈託のない笑顔を見せようとしたのさ

「海が近い」とはしゃいで適当に歩く ほどなくして聞こえた心地よい音
フラフラ過ぎる時間がひたすら愛おしくて 僕らはただ、、、

消波ブロックの前で透明な二人 冷たくなった風に吹かれながら
くだらない話ばかりを交わしたけれど 君の不意打ちな涙は相変わらずで

日が落ちた広い海が透明でキレイ 遠くに揺れる夜景もとてもキレイ
猫背のままの二人は今にも消えそうで 頬をさする潮騒を確かめたのさ

影をなくしたままで適当に歌う 帰り道に響いた心地良い音
リズムを刻む時間がひたすら愛おしくて 僕らはただ、、、

つまづきながらそれでも適当に笑う 帰り道なんかなくなりゃいいのに
確かにある存在がひたすら愛おしくて 僕らはただ ただ ただ幸せで
あまりにも美しくて適当な夜が いつまでも続けと願いながらも
やがて訪れる明日を心のどこかで 僕はただ、、、 君もただ、、、

昨日コンビ二で買った透明な傘で 君を見送った僕も不意に泣いたのさ
この日の事をとにかく忘れたくなくて 泣きながらこの歌を作ってみたのさ
適当に透明な世界の中で、、、
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