明日檜

息を殺して会わねばならない人
その風景は
廻り道などない まるでぬかるみ越しの
袋小路のゆきどまり

本音だけでは生きられるはずもなく
でもかといって
使い分ける程に 器用でもないから
自然に秘密が増える

あすなろ あすなろ いつまでたっても
あすなろ あすなろ 明日が見えない

誰の心も傷つけずに済む道が
あるとすれば
自分がもの言わぬ 石ころになること
それしか思いつかない

どんなものにも表と裏があると
気付いた時
初めから駄目だと 判ったはずれくじ
引くのに慣れてしまってた

あすなろ あすなろ いつまでたっても
あすなろ あすなろ 明日が見えない

あすなろ あすなろ いつまでたっても
あすなろ あすなろ 幸せが見えない
×