おれの小樽

夕陽とかした 海に染められて
子ども二人が 家路を駈けて行く
かえらぬ昔の 夢をみるような
おれの小樽は 港町
おふくろ おれの名 呼んで呉れ

遠い季節を 語る運河には
釣りを教えた 親父を映す影
レンガの倉庫は 変り果てたまま
おれの小樽の としつきを
辿れば こころに 雪がふる

時がすぎても 胸がいたむのは
風の冷たさ 恋したあたたかさ
さすらい流れて ふと立ち止まる
おれの小樽は 坂の町
別れた あの日が 見えかくれ
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