LIVE REPORT

ゆず ライブレポート

ゆず

ゆず 横浜スタジアム

2009年08月01日@横浜スタジアム

撮影:木村篤史/取材:高木智史

2009.08.01

ゆずの地元、横浜が開港150周年を迎えたことがきっかけで企画された初の主催イベント。3万人以上のファンが駆け付け、同郷のいきものがかり、キマグレンらも招き、彼らとのコラボレーションも実現した、一夜限りのプレミアムなお祭りとなった。 北川悠仁が“音野祭、始まるぞー!”と宣言すると、岩沢厚治が印象的なギターを奏で出す。なんとオープニングチューンは「夏色」! 通常彼らのライヴではラストに飛び出す、この名曲に3万人全ての観客が驚き、その何倍もの喜びでもって、大歓声を返した。ぶっ続けで「超特急」とつなぎ、熱気は加速。そして、最初のゲストであるキマグレンを北川が呼び込み、ステージは真夏のギラギラした太陽のような熱いライヴへと変わっていく。「LIFE」では全オーディエンスがタオルを振り回しての大旋風を巻き起こし、KUREIの呼びかけでコール&レスポンスが起こる。今度はキマグレンがゆずを呼び込み、“ゆずグレン”のステージへ。目まぐるしく変わっていく構成にファンは興奮しっぱなしだ。その彼らによる「two友」ではゆずの歌心あふれる歌とキマグレンの情熱ほとばしるラップがマッチし、柔らかなメロディーが、横浜の空に溶けていくようだった。 続いての『新人さん、いらっしゃい』(桂 三枝風に)という企画では、ゆずの審査に見事合格した、3組のアーティストが登場。中性的な雰囲気を持ち、ほのぼのとした歌を聴かせた男性ふたりのユニット、ちょうあんDOG。3万人を前にたったひとりで堂々と独特の感性を聴かせた、はせがわかおり。新橋の居酒屋でライヴをしているという異色の女性ユニット、Bob and Short。それぞれ違う個性を発揮し、その歌は3万人の記憶に残されたことだろう。 スタートから興奮しっぱなしの観客を声も上げさせず歌を聴かせたのは続く、いきものがかり。デビュー曲「SAKURA」を弾き語りで披露すると、ゆずを呼び込む。“ゆずグレン的なユニット名を...”ということで即興で“ゆずものがかり”が結成され、ゆずメドレーに突入。「贈る歌」や「シュビドゥバー」などの初期の楽曲オンパレードで、ファンの熱気はまたまた上がる。いきものがかりのみのステージでは、「帰りたくなったよ」で圧倒的な歌を聴かせながらも、「気まぐれロマンティック」ではステージを猛ダッシュして観客を煽る吉岡聖恵が印象的だった。 そして照明が落とされ、いよいよ真打ちの登場。「シシカバブー」のハチャメチャなグルーヴでひとしきりアガると、夜空には『神奈川新聞花火大会』の花火が上がる。横浜全体がお祭りムードのような高揚感の中、7月29日にリリースされた「いちご」も披露され、大熱狂。ラストは開港150年祭をテーマに作られた「みらい」を出演者全員で歌い、感動的なフィナーレを迎えたのだった。 そして、アンコール。やっぱりゆずのライヴを締め括る曲は「夏色」しかない。最初にやったからといってファンの期待を裏切らないのがゆず。スタンド席が揺れるほどの凄まじいエネルギー、打ち上げ花火の大連射で盛大に幕は閉じられた。9月2日には早くもニューシングル「虹」をリリースし、アルバム、ツアーも控えているというニュースも最後に飛び出した。この夏のような熱さはまだまだ続きそうだ。
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