LIVE REPORT

シド ライブレポート

シド

シド 国立代々木競技場第一体育館

2008年05月01日@国立代々木競技場第一体育館

取材:ジャガー

2008.04.20

4thアルバム『センチメンタルマキアート』を携えてのツアーも今日がファイナル。1ヶ月の間隔が空いたものの、その勢いは留まるどころかさらに加速し、圧巻のステージングで観客を魅了した。 始まりは、混沌とした世界と美しさを共存させた「証言」。高らかに響くマオの歌声は、心地良く響き渡り、ほんの少しの緊張感を与える。そこから、ポップでかわいらしい「夏恋」で雰囲気をガラリと変え、気分を高揚させたかと思えば、ジャジーな「蜜指?ミツユビ?」や「妄想日記」がエロチシズムな大人のムードをふりまき、内からあふれ出す熱を爆発させた。今まで以上に楽曲の色も豊かではあったが、彼らの表現力にも目を見張るものがある。また、会場の規模を活かした華やかな照明、映像といった舞台演出は、彼らをより美しく彩り視覚・聴覚ともに観客を楽しませた。 アンコールのMCでは、神妙な面持ちでマオが語り始める。アルバムを制作していくにあたって、今までの自分たちを振り返ったこと。そして、さらに上を目指すためにある決断をしたことを。“メジャーデビューします!”、そのひと言にどっと観客が沸いた。うれしい報告の後に続く「涙の温度」は、一言一句に込められた想いがいつも以上に胸に染み入ってくる。新たな目標を掲げた彼らの門出となった今日は、この言葉で締めくくられた。“メジャーデビューをする理由は、みんなをもっともっと高いところに連れて行きたいからです”。頼もしい彼らの姿を見続けていたいと心底思えたライヴだった。
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