LIVE REPORT

tacica ライブレポート

tacica

tacica 渋谷CLUB QUATTRO

2008年12月17日@渋谷CLUB QUATTRO

撮影:鈴木万祐子/取材:高木智史

2008.12.20

東名阪ツアーのファイナル。暗転後、大歓声が起こり、足場の踏み場もないほどに集まった観客が一斉にステージ方向へ大移動する。女性ファンも多く観られたが、いきなりひしめき合うフロアの様相は決して穏やかではない。坂井俊彦(Dr)が強くシンバルを鳴らし、「コオロギ」でスタート。ロックナンバー「クローバー」「人間1/2」と連発し、オーディエンスは腕を突き上げっぱなしで息巻いていく。常に体をファンに向き合わせ、鋭い歌声を放つ猪狩翔一(Vo&Gu)、正確なタッチでアンサンブルの基盤を築く坂井、ふたりはクールに見えるものの、小西悠太(Ba)はひとりキャップにTシャツ、リストバンドというパンクキッズみたいな出で立ちで体を振りアグレッシブなベースを聴かせる。MCは言葉少なで、ある人は淡々とライヴをしているように見えるかもしれないが、歌、演奏からは彼らの内面にある熱いものが確かに感じられ、オーディエンスの熱狂と相まって、時間が経つにつれてどんどん引き込まれていく。中盤では「Silent Frog」「サカナヒコウ」とスローな楽曲も披露され、ただ、あふれ沸くような音像に引きずり込まれ、完全に主導権はtacicaに握られていた。1月14日にリリースされた「人鳥哀歌」では衝動が楽曲にブレンドされ、よりエモーショナルに放たれ、それにオーディエンスは跳ねる。この日、猪狩は何度も“ありがとう”とファンへ告げ、“感謝の気持ちってなかなか伝わらないですよね。だからCD作るし、ライヴする”と語った。薄っぺらな言葉ではなくtacicaのファンに対する熱い真っ直ぐな姿勢に、彼らのロックがどうこうではなく、男としてカッコ良いと思えた。終わりが近づくにつれどんどん大きくなる拍手。ラスト「アースコード」の高らかな歌、思い切りコードを弾くピッキング、それらの力強さの中には“ありがとう”という感謝の感情がこもっていた。
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