愛恋岬きみが泣くから 海が泣く 海が泣くから 月も泣く 忍び酒汲む 稲取岬 傷を重ねて ああ 夢に酔う 岩にしみこむ しぶきより 咲いてはかない 悲恋花 そっと見せあう 手のひらふたつ 添えぬ運命(さだめ)と ああ 書いてある あじのたたきに 紫蘇(しそ)の葉を 添えて差し出す 白い指 胸にひきよせ 頬ずりしても 涙切れない ああ 伊豆の宿 | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 船村徹 | | きみが泣くから 海が泣く 海が泣くから 月も泣く 忍び酒汲む 稲取岬 傷を重ねて ああ 夢に酔う 岩にしみこむ しぶきより 咲いてはかない 悲恋花 そっと見せあう 手のひらふたつ 添えぬ運命(さだめ)と ああ 書いてある あじのたたきに 紫蘇(しそ)の葉を 添えて差し出す 白い指 胸にひきよせ 頬ずりしても 涙切れない ああ 伊豆の宿 |
鯱鯱って奴は 自分より でっかい獲物に 喰らいつく そんな男に なれやと親爺 肩の寒さに 夢かと醒めりゃ 汽車は三陸 霧の朝 ネオンに咲いた 月見草 哀しい女を また泣かせ 北の海へと 流れる俺さ 竜飛岬(たっぴみさき) さびれ宿 厄介かけるぜ 二、三日 時化る港で 酒飲む男 歌もなければ 言葉もないが やけに拳が 熱くなる 捨てたらいやと しがみつく 愛しい女に けりつけて 潮の匂いに さすらう俺さ 鯱って奴に なれるよな 度胸があるかと 風が聞く 馬鹿な男に なるだけなるさ 船をのみ込む シベリヤおろし 染みた背中が 疼きだす 都会で暮らす 俺ならば お前に溺れて 暮らすだろ 北の海へと 流れる俺さ | 鳥羽一郎 | 新本創子 | 三原綱木 | | 鯱って奴は 自分より でっかい獲物に 喰らいつく そんな男に なれやと親爺 肩の寒さに 夢かと醒めりゃ 汽車は三陸 霧の朝 ネオンに咲いた 月見草 哀しい女を また泣かせ 北の海へと 流れる俺さ 竜飛岬(たっぴみさき) さびれ宿 厄介かけるぜ 二、三日 時化る港で 酒飲む男 歌もなければ 言葉もないが やけに拳が 熱くなる 捨てたらいやと しがみつく 愛しい女に けりつけて 潮の匂いに さすらう俺さ 鯱って奴に なれるよな 度胸があるかと 風が聞く 馬鹿な男に なるだけなるさ 船をのみ込む シベリヤおろし 染みた背中が 疼きだす 都会で暮らす 俺ならば お前に溺れて 暮らすだろ 北の海へと 流れる俺さ |
泉州春木港五人も伜がありながら ひとりも船に乗るヤツが いないと悔んで涙ぐむ 泉州春木港(せんしゅうはるきこう)の 髭おやじ 鴎相手に呑む地酒 なんで男の気持ちがわかる ヨーホホイ ヨーホホイ ああ… 地車(だんじり)祭りの宵宮(よいみや)で みそめて惚れて五十年 時化の日 凪の日 つれそうた 泉州春木港の 恋女房 網を引こうか 船出そか オレを支えたお前のために ヨーホホイ ヨーホホイ ああ… 立派な稼業といわないが 命をかけた今日までの 漁師の心をついでくれ 泉州春木港の 兄弟よ 陸(おか)で女のケツ追うて 馬鹿をみるなよ どっしり生きろ ヨーホホイ ヨーホホイ ああ… | 鳥羽一郎 | もず唱平 | 船村徹 | | 五人も伜がありながら ひとりも船に乗るヤツが いないと悔んで涙ぐむ 泉州春木港(せんしゅうはるきこう)の 髭おやじ 鴎相手に呑む地酒 なんで男の気持ちがわかる ヨーホホイ ヨーホホイ ああ… 地車(だんじり)祭りの宵宮(よいみや)で みそめて惚れて五十年 時化の日 凪の日 つれそうた 泉州春木港の 恋女房 網を引こうか 船出そか オレを支えたお前のために ヨーホホイ ヨーホホイ ああ… 立派な稼業といわないが 命をかけた今日までの 漁師の心をついでくれ 泉州春木港の 兄弟よ 陸(おか)で女のケツ追うて 馬鹿をみるなよ どっしり生きろ ヨーホホイ ヨーホホイ ああ… |
親子船親父が船長で 伜のおれが 網をあずかる 漁労長(ぎょろうちょう) そら引け ぐっと引け もたもたするな 怒鳴る素振りも どことなく 似てくるもんだぜ 親子船 おまえにゃ負けぬと 粋がる親父 無理をするなと とめる俺 荒灘暮らしの 捲網船(まきあみせん)の 銹びた錨が 待ちのぞむ 根室は はるかな 波の涯て つららを砕いて ロックで飲めば 白い吹雪の 花が舞う 二代目船長 襲名披露 そんなつもりで 北の海 男の墓場さ 悔いはない | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 中村典正 | 蔦将包・南郷達也 | 親父が船長で 伜のおれが 網をあずかる 漁労長(ぎょろうちょう) そら引け ぐっと引け もたもたするな 怒鳴る素振りも どことなく 似てくるもんだぜ 親子船 おまえにゃ負けぬと 粋がる親父 無理をするなと とめる俺 荒灘暮らしの 捲網船(まきあみせん)の 銹びた錨が 待ちのぞむ 根室は はるかな 波の涯て つららを砕いて ロックで飲めば 白い吹雪の 花が舞う 二代目船長 襲名披露 そんなつもりで 北の海 男の墓場さ 悔いはない |
悠々と…たとえば俺が 死んだなら いのちのすべてを 灰にして 北の空から 撒いてくれ ハマナスよりも なお赤く なお燃えて 原生花園に 咲くだろう 咲くだろう たとえば遠い 旅に出て そのまゝ人生 終れたら 俺にしてみりゃ 悔はない 嘆くな泣くな わが妻よ いとし子よ わかれてゆくのも また定め また定め たとえば生れ 替れたら さすらい流れる うたを抱き 俺はやっぱり 俺になる 無人の駅を あとにして 腕まくら 悠々夕陽と ふたりづれ ふたりづれ | 鳥羽一郎 | 池田充男 | 船村徹 | 蔦将包 | たとえば俺が 死んだなら いのちのすべてを 灰にして 北の空から 撒いてくれ ハマナスよりも なお赤く なお燃えて 原生花園に 咲くだろう 咲くだろう たとえば遠い 旅に出て そのまゝ人生 終れたら 俺にしてみりゃ 悔はない 嘆くな泣くな わが妻よ いとし子よ わかれてゆくのも また定め また定め たとえば生れ 替れたら さすらい流れる うたを抱き 俺はやっぱり 俺になる 無人の駅を あとにして 腕まくら 悠々夕陽と ふたりづれ ふたりづれ |
海峡の春酒は熱(あつ)かん 佐田岬 肴(さかな)はきんめの 一夜干し あとは何にも 何にも 要(い)らんぞな 三崎港に 春風吹けば しみじみ思う 漁師に生まれて よかったね 鯖(さば)の一本づり 朝まじめ さわらの一本づり 夕まじめ まじめ一本 一本 生きたけに 恋の一本づりゃ 苦手だけれど あの娘もホの字 漁師の娘で よかったね 今日の漁場も 三崎灘 行き交(か)うフェリーに あおられて 舟は横ゆれ 横ゆれ 波しぶき 花に見立てて つり糸たれりゃ しみじみ思う 漁師に生まれて よかったね | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 岡千秋 | 南郷達也 | 酒は熱(あつ)かん 佐田岬 肴(さかな)はきんめの 一夜干し あとは何にも 何にも 要(い)らんぞな 三崎港に 春風吹けば しみじみ思う 漁師に生まれて よかったね 鯖(さば)の一本づり 朝まじめ さわらの一本づり 夕まじめ まじめ一本 一本 生きたけに 恋の一本づりゃ 苦手だけれど あの娘もホの字 漁師の娘で よかったね 今日の漁場も 三崎灘 行き交(か)うフェリーに あおられて 舟は横ゆれ 横ゆれ 波しぶき 花に見立てて つり糸たれりゃ しみじみ思う 漁師に生まれて よかったね |
男の海時化で怯えて港にいたら 陸に上った河童じゃないか 親父叩きの 鍛えた腕で めざす宝は魚群のむれよ 東シナ海 男の海だ 沖へ出たなら 男は勝負 ねじり鉢巻きてぐすね引けば 意気なカモメが仲間じゃないか 明日は大漁のしぶきの華さ 東シナ海 男の海だ 死んだ親父が草場のかげで 俺の仕事を笑っているぜ 今に見てくれ 親父のように 網を引く手も 鼻唄まじり 東シナ海 男の海だ | 鳥羽一郎 | 馬津川まさを | 中山治美 | | 時化で怯えて港にいたら 陸に上った河童じゃないか 親父叩きの 鍛えた腕で めざす宝は魚群のむれよ 東シナ海 男の海だ 沖へ出たなら 男は勝負 ねじり鉢巻きてぐすね引けば 意気なカモメが仲間じゃないか 明日は大漁のしぶきの華さ 東シナ海 男の海だ 死んだ親父が草場のかげで 俺の仕事を笑っているぜ 今に見てくれ 親父のように 網を引く手も 鼻唄まじり 東シナ海 男の海だ |
男護り船海が暴れりゃ なおさら燃える 漁師ド根性 親譲り 向かう荒波 まともにかぶり 命をかけて 網を引く これが男の これが男のさ 男の護(まも)り船 吹雪混じりは 岬もかすみ やけに気になる 妻や子が 思い出しては 負けん気やる気 大漁みやげの 旗を立て 帰る潮路の 帰る潮路のさ 男の護り船 鉛色した 山瀬の雲は シケの始まり 北漁場 そんな時でも 張り合う仲間 どんと宝を 釣り上げる これが男の これが男のさ 男の護り船 | 鳥羽一郎 | 原譲二 | 原譲二 | 遠山敦 | 海が暴れりゃ なおさら燃える 漁師ド根性 親譲り 向かう荒波 まともにかぶり 命をかけて 網を引く これが男の これが男のさ 男の護(まも)り船 吹雪混じりは 岬もかすみ やけに気になる 妻や子が 思い出しては 負けん気やる気 大漁みやげの 旗を立て 帰る潮路の 帰る潮路のさ 男の護り船 鉛色した 山瀬の雲は シケの始まり 北漁場 そんな時でも 張り合う仲間 どんと宝を 釣り上げる これが男の これが男のさ 男の護り船 |
宝来船祭り御船屋(おふなや)吉兵衛(きちべえ) 音頭(おんど)取り 天にひと声 宝来(ホーラ)と掛けりゃ 待ってましたと 櫂方(かいかた)が 福を呼び込み 栄弥(エンヤ)と返す 幸(さち)が松江の 宝来船だよ ホーランエンヤ ホーランエーエ エアサノサ 楠(くす)の木運んだ いにしえの 潮の流れに 満月灯り 瀬戸田水道 宮島へ 漕いで上がるは 櫂伝馬船(かいてんません) 孔雀(くじゃく)尾の道 宝来船だよ めでたや初春(はつはる) おとこ節(ぶし) 艫(とも)に大黒(だいこく) 舳(みよし)に恵比寿 白い締め込み ひとっ飛び 取りに行こうぜ 一番祝い 豊後高田(ぶんごたかだ)の 宝来船だよ 海の神様 ありがとう ホーランエンヤ ホーランエーエ エアサノサ | 鳥羽一郎 | 山田孝雄 | 四方章人 | | 御船屋(おふなや)吉兵衛(きちべえ) 音頭(おんど)取り 天にひと声 宝来(ホーラ)と掛けりゃ 待ってましたと 櫂方(かいかた)が 福を呼び込み 栄弥(エンヤ)と返す 幸(さち)が松江の 宝来船だよ ホーランエンヤ ホーランエーエ エアサノサ 楠(くす)の木運んだ いにしえの 潮の流れに 満月灯り 瀬戸田水道 宮島へ 漕いで上がるは 櫂伝馬船(かいてんません) 孔雀(くじゃく)尾の道 宝来船だよ めでたや初春(はつはる) おとこ節(ぶし) 艫(とも)に大黒(だいこく) 舳(みよし)に恵比寿 白い締め込み ひとっ飛び 取りに行こうぜ 一番祝い 豊後高田(ぶんごたかだ)の 宝来船だよ 海の神様 ありがとう ホーランエンヤ ホーランエーエ エアサノサ |
師匠子でも孫でも ない他人の子を 火の粉背おって 育ててくれた 仰げば尊し 師匠の拳 あまりの痛さに 怨んだ日々が いまじゃ恋しく 懐かしい ほめて袈裟がけ 世間の無情 広い背中で さらりと受けて にっこり着流す 師匠の笑顔 黙って学べと 言うことなのか 俺も持ちたい あの度量 女なんかに 迷うなばかと 叱る自分が 女に迷う 仰げば尊し 師匠の涙 ちょっぴりのぞいた 赤坂あたり 栃木訛りの 風が吹く | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 船村徹 | | 子でも孫でも ない他人の子を 火の粉背おって 育ててくれた 仰げば尊し 師匠の拳 あまりの痛さに 怨んだ日々が いまじゃ恋しく 懐かしい ほめて袈裟がけ 世間の無情 広い背中で さらりと受けて にっこり着流す 師匠の笑顔 黙って学べと 言うことなのか 俺も持ちたい あの度量 女なんかに 迷うなばかと 叱る自分が 女に迷う 仰げば尊し 師匠の涙 ちょっぴりのぞいた 赤坂あたり 栃木訛りの 風が吹く |
夫婦船海が 海が 海が吠える… お前の形見の 手ぬぐいが 俺のこころの 命綱 首にしっかり 巻きつけりゃ こわいものなど 何もない ひとりで乗っても この船は夫婦船 風に 風に 風に耐えて… 一羽のカモメが ついてくる 俺にゃわかるよ お前だろ 何も心配 せんでええ 一生お前が 恋女房 ふたりはひとつさ この船は夫婦船 船が 船が 船がきしむ… まぶたに焼きつく 面影が 俺のいのちの 守り神 波がかぶって 踏んばれば 海にお前の 声がする ひとりの海原 この船は夫婦船 | 鳥羽一郎 | 田久保真見 | 宮下健治 | 丸山雅仁 | 海が 海が 海が吠える… お前の形見の 手ぬぐいが 俺のこころの 命綱 首にしっかり 巻きつけりゃ こわいものなど 何もない ひとりで乗っても この船は夫婦船 風に 風に 風に耐えて… 一羽のカモメが ついてくる 俺にゃわかるよ お前だろ 何も心配 せんでええ 一生お前が 恋女房 ふたりはひとつさ この船は夫婦船 船が 船が 船がきしむ… まぶたに焼きつく 面影が 俺のいのちの 守り神 波がかぶって 踏んばれば 海にお前の 声がする ひとりの海原 この船は夫婦船 |
十国峠霧の晴れ間の 箱根路を 夢を背負って越えてきた 信濃 遠州 駿河から 関東一円見渡して 勝って勝ち抜く覚悟なら ここから先はいくさ道 富士を仰いで 雲海(くも)を見下ろす 尊さを 胸に刻んだ 十国峠(じっこくとうげ) 箱根権現(ごんげん) 手を合わせ 祈る望みを誰がしる 俺のお袋気にかけて 追わずに待つといった女(やつ) きっとおまえを幸せに そこから先を言えぬまま 風に吹かれて 風にこぼした 胸ん中 知っているのか 十国峠 富士を仰いで 富士にきかせる ひとふしに 泣いてくれるか 十国峠 | 鳥羽一郎 | 朝比奈京仔 | 木村竜蔵 | 石倉重信 | 霧の晴れ間の 箱根路を 夢を背負って越えてきた 信濃 遠州 駿河から 関東一円見渡して 勝って勝ち抜く覚悟なら ここから先はいくさ道 富士を仰いで 雲海(くも)を見下ろす 尊さを 胸に刻んだ 十国峠(じっこくとうげ) 箱根権現(ごんげん) 手を合わせ 祈る望みを誰がしる 俺のお袋気にかけて 追わずに待つといった女(やつ) きっとおまえを幸せに そこから先を言えぬまま 風に吹かれて 風にこぼした 胸ん中 知っているのか 十国峠 富士を仰いで 富士にきかせる ひとふしに 泣いてくれるか 十国峠 |
一番星ブルース男の旅は 一人旅 女の道は 帰り道 しょせん通わぬ道だけど 惚れたはれたが交差点 あ~あ~一番星 空から 俺の心を見てるだろう もののはずみで 生まれつき もののはずみで 生きてきた そんなセリフの裏にある 心のからくり落とし穴 あ~あ~一番星 出る頃は 俺の心に波が立つ ガキの頃なら願かける そんな習慣(ならい)もあったけど 今じゃ行く末見るような 星の流れのはかなさよ あ~あ~一番星 消えるたび 俺の心が寒くなる あ~あ~一番星 消えるたび 俺の心が寒くなる | 鳥羽一郎 | 阿木燿子 | 宇崎竜童 | 宇崎竜童 | 男の旅は 一人旅 女の道は 帰り道 しょせん通わぬ道だけど 惚れたはれたが交差点 あ~あ~一番星 空から 俺の心を見てるだろう もののはずみで 生まれつき もののはずみで 生きてきた そんなセリフの裏にある 心のからくり落とし穴 あ~あ~一番星 出る頃は 俺の心に波が立つ ガキの頃なら願かける そんな習慣(ならい)もあったけど 今じゃ行く末見るような 星の流れのはかなさよ あ~あ~一番星 消えるたび 俺の心が寒くなる あ~あ~一番星 消えるたび 俺の心が寒くなる |
だんじり冷(ひや)酒を一ぱい 一気(いっき)に干(ほ)して パッと清めの 塩をふる 行くぞだんじり この血がさわぐ 恋は二の次 祭りが先だ 風に法被(はっぴ)を なびかせて 町を地鳴(じな)りが ソリャーソリャー つっ走(ぱし)る ガキのときには すがった綱(つな)を 今は気合いで ぐいと曳く 待ってこがれた 十二(じゅうに)か月(げつ)だ 熱くならなきゃ 男じゃないさ 染めた町の名 背にしょって 足が地(じ)をける ソリャーソリャー 駆(か)けぬける 秋の浜風 こなから坂(さか)へ 吹いて宮入(みやい)り やり回し うなれ風切れ たんじり囃子(ばやし) 見てるあの娘(こ)の 心をゆすれ 汗(あせ)は男の 花吹雪(はなふぶき) あがるどよめき ソリャーソリャー 天(てん)を衝(つ)け | 鳥羽一郎 | 南澤純三 | 中村典正 | | 冷(ひや)酒を一ぱい 一気(いっき)に干(ほ)して パッと清めの 塩をふる 行くぞだんじり この血がさわぐ 恋は二の次 祭りが先だ 風に法被(はっぴ)を なびかせて 町を地鳴(じな)りが ソリャーソリャー つっ走(ぱし)る ガキのときには すがった綱(つな)を 今は気合いで ぐいと曳く 待ってこがれた 十二(じゅうに)か月(げつ)だ 熱くならなきゃ 男じゃないさ 染めた町の名 背にしょって 足が地(じ)をける ソリャーソリャー 駆(か)けぬける 秋の浜風 こなから坂(さか)へ 吹いて宮入(みやい)り やり回し うなれ風切れ たんじり囃子(ばやし) 見てるあの娘(こ)の 心をゆすれ 汗(あせ)は男の 花吹雪(はなふぶき) あがるどよめき ソリャーソリャー 天(てん)を衝(つ)け |
されど人生酔い醒(ざ)め水の 冷たさが 五臓六腑に 沁みわたる 旧友(とも)を送った 冬の夜 もう一度ひとりで 飲み直そうか されど人生… おまえの分まで 生きるさと 写真につぶやく 別離(わかれ)の酒だ 何年ぶりで 逢った女(ひと) 時が昔へ 巻き戻る 胸に切ない 初恋は 遠くに流れて 消えゆく星か されど人生… 彼女(あのこ)をおまえと 張り合った あの日が青春 思い出酒だ 倖せだった おまえには 悔やむことなど ないだろうな 俺もいつかは 行くからさ しばらくのんびり やっててくれよ されど人生… 今から始まる 夢もある 夜更けにしみじみ 別離の酒だ | 鳥羽一郎 | かず翼 | 徳久広司 | 南郷達也 | 酔い醒(ざ)め水の 冷たさが 五臓六腑に 沁みわたる 旧友(とも)を送った 冬の夜 もう一度ひとりで 飲み直そうか されど人生… おまえの分まで 生きるさと 写真につぶやく 別離(わかれ)の酒だ 何年ぶりで 逢った女(ひと) 時が昔へ 巻き戻る 胸に切ない 初恋は 遠くに流れて 消えゆく星か されど人生… 彼女(あのこ)をおまえと 張り合った あの日が青春 思い出酒だ 倖せだった おまえには 悔やむことなど ないだろうな 俺もいつかは 行くからさ しばらくのんびり やっててくれよ されど人生… 今から始まる 夢もある 夜更けにしみじみ 別離の酒だ |
儚な宿雪をいじめる 湯煙りを よけて 積もればいいものを つかのまの さだめの恋に 飛び込んで 湯船に溶ける 儚(はか)な雪 嘘をつかなきゃ 逢えぬから 嘘を重ねる 罪もあろ さようなら 消えいりそうな泣き声に 別れの覚悟が 嘘になる むくげ 夕顔 酔芙蓉(すいふよう) 一日花(いちにちばな)の愛おしさ 寝返りの 頬に一筋 泪跡 誰に詫びるか 夢にまで | 鳥羽一郎 | 朝比奈京仔 | 木村竜蔵 | 蔦将包 | 雪をいじめる 湯煙りを よけて 積もればいいものを つかのまの さだめの恋に 飛び込んで 湯船に溶ける 儚(はか)な雪 嘘をつかなきゃ 逢えぬから 嘘を重ねる 罪もあろ さようなら 消えいりそうな泣き声に 別れの覚悟が 嘘になる むくげ 夕顔 酔芙蓉(すいふよう) 一日花(いちにちばな)の愛おしさ 寝返りの 頬に一筋 泪跡 誰に詫びるか 夢にまで |
熊野灘波と岩との 喧嘩場岬 本州南端 潮岬よ 男だったら 後には引けぬ 賭けもあるのさ 一生に一度 躍れ黒潮 熊野灘 那智の火祭り 真夏を焦がし 汗がとばしる ああ鬼ヶ城 俺の門出を 祝ってくれる 熊野三山 山また山が はるか広がる 熊野灘 命まるごと 鯨に乗って 海を塒に 暴れた話 聞いて育った 紀州の男 だからどでかい 望みを腹に 生きて行くのさ 熊野灘 | 鳥羽一郎 | 山本茂 | 中村典生 | | 波と岩との 喧嘩場岬 本州南端 潮岬よ 男だったら 後には引けぬ 賭けもあるのさ 一生に一度 躍れ黒潮 熊野灘 那智の火祭り 真夏を焦がし 汗がとばしる ああ鬼ヶ城 俺の門出を 祝ってくれる 熊野三山 山また山が はるか広がる 熊野灘 命まるごと 鯨に乗って 海を塒に 暴れた話 聞いて育った 紀州の男 だからどでかい 望みを腹に 生きて行くのさ 熊野灘 |
しぐれ旅いつのまにやら こわれちまった そんなもんかよ 人の世は 人の世は 愚痴をサカナに 酒場の隅で ひとり飲む酒 なおさら苦い 小雪ちらちら どこへさすらう しぐれ旅 はぐれカモメの ねぐらはどこに 女(やつ)と暮らした あの町か あの町か 惚れたおんなに 幸せさえも やれなかったぜ 根性なしが 小雪ちらちら 未練引きずる しぐれ旅 誰が弾くやら 泣き三味線が 昭和育ちの 胸を打つ 胸を打つ 俺の値打ちは これから先よ こんな不器用な 男の肩に 小雪ちらちら ひとりさすらう しぐれ旅 | 鳥羽一郎 | 喜多條忠 | 叶弦大 | 丸山雅仁 | いつのまにやら こわれちまった そんなもんかよ 人の世は 人の世は 愚痴をサカナに 酒場の隅で ひとり飲む酒 なおさら苦い 小雪ちらちら どこへさすらう しぐれ旅 はぐれカモメの ねぐらはどこに 女(やつ)と暮らした あの町か あの町か 惚れたおんなに 幸せさえも やれなかったぜ 根性なしが 小雪ちらちら 未練引きずる しぐれ旅 誰が弾くやら 泣き三味線が 昭和育ちの 胸を打つ 胸を打つ 俺の値打ちは これから先よ こんな不器用な 男の肩に 小雪ちらちら ひとりさすらう しぐれ旅 |
来島海峡嘘も誠も 飲み込んで 潮は流れる 青々と のせられた ふりをして しかけた者の 鵜綱を ぐっとつかんで ふりまわす 男の海だよ 来島海峡 わしの相手は 世界じゃぞ 身内の難儀にゃ 目もくれぬ 男には 男しか わからぬ情が あるんじゃよ 文句言わずに ついてこい はらわたゆさぶる 来島海峡 泣いてとび込む 椋鳥に 我が身削って えさをやる 人生の 荒海に ただよう者は みな仲間 右も左も 有りゃせんと しぶきが吠えるぞ 来島海峡 | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 岡千秋 | 丸山雅仁 | 嘘も誠も 飲み込んで 潮は流れる 青々と のせられた ふりをして しかけた者の 鵜綱を ぐっとつかんで ふりまわす 男の海だよ 来島海峡 わしの相手は 世界じゃぞ 身内の難儀にゃ 目もくれぬ 男には 男しか わからぬ情が あるんじゃよ 文句言わずに ついてこい はらわたゆさぶる 来島海峡 泣いてとび込む 椋鳥に 我が身削って えさをやる 人生の 荒海に ただよう者は みな仲間 右も左も 有りゃせんと しぶきが吠えるぞ 来島海峡 |
縄のれんひょろりよろける お前の肩を しっかりしろよと 抱き上げりゃ すまぬすまぬと 千鳥足 俺もお前も 夢を拾ってまた落とし 男同志の 縄のれん 通り流しの 酔街ギター ひとつ頼むよ お兄さん 故郷(くに)の唄でも 弾いてくれ 俺とお前が 惚れたあの娘(こ)は人の妻 男同志の 縄のれん 逢えてうれしい 何年ぶりか 幼馴染(おさななじみ)の 顔と顔 見れば見る程 なつかしい 俺もお前も 夢を信じて生きようぜ 男同志の 縄のれん | 鳥羽一郎 | 山田孝雄 | 四方章人 | 南郷達也 | ひょろりよろける お前の肩を しっかりしろよと 抱き上げりゃ すまぬすまぬと 千鳥足 俺もお前も 夢を拾ってまた落とし 男同志の 縄のれん 通り流しの 酔街ギター ひとつ頼むよ お兄さん 故郷(くに)の唄でも 弾いてくれ 俺とお前が 惚れたあの娘(こ)は人の妻 男同志の 縄のれん 逢えてうれしい 何年ぶりか 幼馴染(おさななじみ)の 顔と顔 見れば見る程 なつかしい 俺もお前も 夢を信じて生きようぜ 男同志の 縄のれん |
山陽道それじゃ行くぜと 背を向けりゃ 露地(ろじ)を小走り 後追(あとお)い泣いた 雨に追われて 船坂越えりゃ やけにお前が 胸に泌む 酒だ酒だよ こんな日は ああ街道(かいどう)に 灯(あか)りが点(とも)りゃ 旅の宿場(しゅくば)に月も顔出すヨー 山陽道 風よお前は なんで泣く 雲よ流れて 何処へ飛ぶ 俺は誠の 一文字(ひともじ)抱いて 夢があるから 夢を追う 野暮(やぼ)な野郎で ござんすが ああ吉井川 渡れば安芸路(あきじ) 西へ流れてここは男のヨー 山陽道 宇品(うじな) 小郡(おごおり) ひとり旅 ああ見上げれば 満天(まんてん)の星 遥(はる)か夜空に 夢が燃え立つヨー 山陽道 | 鳥羽一郎 | 里村龍一 | 叶弦大 | | それじゃ行くぜと 背を向けりゃ 露地(ろじ)を小走り 後追(あとお)い泣いた 雨に追われて 船坂越えりゃ やけにお前が 胸に泌む 酒だ酒だよ こんな日は ああ街道(かいどう)に 灯(あか)りが点(とも)りゃ 旅の宿場(しゅくば)に月も顔出すヨー 山陽道 風よお前は なんで泣く 雲よ流れて 何処へ飛ぶ 俺は誠の 一文字(ひともじ)抱いて 夢があるから 夢を追う 野暮(やぼ)な野郎で ござんすが ああ吉井川 渡れば安芸路(あきじ) 西へ流れてここは男のヨー 山陽道 宇品(うじな) 小郡(おごおり) ひとり旅 ああ見上げれば 満天(まんてん)の星 遥(はる)か夜空に 夢が燃え立つヨー 山陽道 |
千島桜遥かなシベリアへ 飛び立つ白鳥の わかれの鳴き声 見送る風蓮湖(ふうれんこ) 千島桜よ 芽吹きは近い おまえの故郷(ふるさと) 国後(くなしり)に この手で届けたい 花便り あの山爺々岳(ちゃちゃだけ)に 帰る日また来ると 苗木につぶやく 親父は空の星 千島桜は 形見になった いつしか自由に 海を越え 一緒に咲かせたい 夢つぼみ 根雪に埋もれても 運命(さだめ)に堪(た)えながら いのちの年輪 重ねて生きてきた 千島桜は 明日へのしるべ 広がる希望の 細い枝 沖へと伸びて行け 橋になれ | 鳥羽一郎 | 高橋直人 | 齋藤覚 | 丸山雅仁 | 遥かなシベリアへ 飛び立つ白鳥の わかれの鳴き声 見送る風蓮湖(ふうれんこ) 千島桜よ 芽吹きは近い おまえの故郷(ふるさと) 国後(くなしり)に この手で届けたい 花便り あの山爺々岳(ちゃちゃだけ)に 帰る日また来ると 苗木につぶやく 親父は空の星 千島桜は 形見になった いつしか自由に 海を越え 一緒に咲かせたい 夢つぼみ 根雪に埋もれても 運命(さだめ)に堪(た)えながら いのちの年輪 重ねて生きてきた 千島桜は 明日へのしるべ 広がる希望の 細い枝 沖へと伸びて行け 橋になれ |
男宿わかれにゃならぬ 男はヨ 酒を枕の 役者だぜ 細い女の すすり泣き 背ながわすれちゃ くれぬだろ この俺を 怨みなよ そして奴と逃げろ 惚れて惚れて… 二人暮らせ 波止場じゃ渡し船(わたし)の 灯(ひ)がゆれる 三途(さんず)の海で 稼ぐにゃヨ どうせ女房は よけいだぜ みえで意地張る 酔いどれに あいそつかして くれたかい 哀しいぜ せつないぜ なみだ芝居ひとつ 惚れて惚れて… 奴と生きろ 波止場は出船の 満ち潮だ 小さな荷物 かくすよに 両手あわせる 女影 薄目あけてヨ 見おさめだ 夜の硝子窓(ガラス)の さびしさよ しあわせに なるんだぜ 俺にゃ酒があるさ 惚れて惚れて… おまえ抱いた 波止場はみぞれか 男宿 | 鳥羽一郎 | 新本創子 | 杉本眞人 | | わかれにゃならぬ 男はヨ 酒を枕の 役者だぜ 細い女の すすり泣き 背ながわすれちゃ くれぬだろ この俺を 怨みなよ そして奴と逃げろ 惚れて惚れて… 二人暮らせ 波止場じゃ渡し船(わたし)の 灯(ひ)がゆれる 三途(さんず)の海で 稼ぐにゃヨ どうせ女房は よけいだぜ みえで意地張る 酔いどれに あいそつかして くれたかい 哀しいぜ せつないぜ なみだ芝居ひとつ 惚れて惚れて… 奴と生きろ 波止場は出船の 満ち潮だ 小さな荷物 かくすよに 両手あわせる 女影 薄目あけてヨ 見おさめだ 夜の硝子窓(ガラス)の さびしさよ しあわせに なるんだぜ 俺にゃ酒があるさ 惚れて惚れて… おまえ抱いた 波止場はみぞれか 男宿 |
演歌船波に頭を ぶんなぐられて プロになるのさ 北洋の 時化を怖れぬ 荒くれたちも 赤い夕陽に おふくろの 影を重ねる ヨーホホホ 演歌船 親父ゆずりの 塩から声で 歌う恋唄 こがれ唄 ここはさいはて スケソウ船の 銹びたデッキに 咲く花は 浪と鱗と ヨーホホホ 雪の花 涙だけしか あげられないと 別れ惜しんだ あの女は 無事にいるやら 根室のあたり 青く尾をひく あの星に 思い届けと ヨーホホホ 演歌船 | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 船村徹 | | 波に頭を ぶんなぐられて プロになるのさ 北洋の 時化を怖れぬ 荒くれたちも 赤い夕陽に おふくろの 影を重ねる ヨーホホホ 演歌船 親父ゆずりの 塩から声で 歌う恋唄 こがれ唄 ここはさいはて スケソウ船の 銹びたデッキに 咲く花は 浪と鱗と ヨーホホホ 雪の花 涙だけしか あげられないと 別れ惜しんだ あの女は 無事にいるやら 根室のあたり 青く尾をひく あの星に 思い届けと ヨーホホホ 演歌船 |
中仙道旅の空日暮れて 街道に 湯煙りが流れる 宿場町 遠く離れりゃ おまえの顔が じんと旅籠(はたご)の 灯(ひ)に点(とも)る 鳥居峠の 御岳(おんたけ)さんよ 恋しじゃないか おやじもう一杯 冷やでついでくれ 落ち葉くるくる風に飛ぶ ああ中仙道 ちぎれ雲流れて 何処へゆく 木曽駒はもうすぐ 冬仕度 杉の木立の 街道越えりゃ 今日は妻籠(つまご)の 宿(しゅく)あたり 落ち葉しぐれか おまえの声か 背中(せな)で哭いた おやじもう一杯 冷やでついでくれ 旅の寒さが身に沁みる ああ中仙道 明日は帰ろか おまえの町へ さすらい虫よ おやじもう一杯 冷やでついでくれ 江戸はこれより八十里 ああ中仙道 | 鳥羽一郎 | 里村龍一 | 叶弦大 | | 旅の空日暮れて 街道に 湯煙りが流れる 宿場町 遠く離れりゃ おまえの顔が じんと旅籠(はたご)の 灯(ひ)に点(とも)る 鳥居峠の 御岳(おんたけ)さんよ 恋しじゃないか おやじもう一杯 冷やでついでくれ 落ち葉くるくる風に飛ぶ ああ中仙道 ちぎれ雲流れて 何処へゆく 木曽駒はもうすぐ 冬仕度 杉の木立の 街道越えりゃ 今日は妻籠(つまご)の 宿(しゅく)あたり 落ち葉しぐれか おまえの声か 背中(せな)で哭いた おやじもう一杯 冷やでついでくれ 旅の寒さが身に沁みる ああ中仙道 明日は帰ろか おまえの町へ さすらい虫よ おやじもう一杯 冷やでついでくれ 江戸はこれより八十里 ああ中仙道 |
男の庵春まだ遠い 如月は 北風 襟立て 裏通り なまじ器用に 生きてはゆけぬ そんな奴らの 吹きだまり 夢の入り口 ここは隠れ家 男の庵 心底惚れて 惚れぬいた 女もやがては 出ていった 誰も覗けぬ 心の奥に 今も棲んでる 面影と 夢で逢おうか 未練つぎ足す 男の庵 本音をかくし 群れるのは 身過ぎや世過ぎで 生きるため 勝手気ままも 承知の上と 開き直れば すむものを 夢かうつつか ここは隠れ家 男の庵 | 鳥羽一郎 | いではく | 弦哲也 | 南郷達也 | 春まだ遠い 如月は 北風 襟立て 裏通り なまじ器用に 生きてはゆけぬ そんな奴らの 吹きだまり 夢の入り口 ここは隠れ家 男の庵 心底惚れて 惚れぬいた 女もやがては 出ていった 誰も覗けぬ 心の奥に 今も棲んでる 面影と 夢で逢おうか 未練つぎ足す 男の庵 本音をかくし 群れるのは 身過ぎや世過ぎで 生きるため 勝手気ままも 承知の上と 開き直れば すむものを 夢かうつつか ここは隠れ家 男の庵 |
男酒夢ものぞみも 故郷(ふるさと)も 今じゃ演歌の 中だけか 想いだすなぁ しみじみと 昔なじみの 路地灯(あか)り… そんな時代も あったぜと 飲みほす今夜の コップ酒 昭和みなとの 女はョー 情(じょう)にもろくて 泣き虫で 想いだすなぁ しみじみと 雨がしょぼしょぼ こんな夜は… 忍(しのぶ)・チー坊・たえちゃんも 幸せだったら いいけれど 生きる痛みを まだ知らず 肩で風切る 若い奴 想いだすなぁ しみじみと 独(ひと)りみつめる 掌(てのひら)に… 俺は俺だと 見栄をきる 男のこころの 花道で | 鳥羽一郎 | 水木れいじ | 原譲二 | 前田俊明 | 夢ものぞみも 故郷(ふるさと)も 今じゃ演歌の 中だけか 想いだすなぁ しみじみと 昔なじみの 路地灯(あか)り… そんな時代も あったぜと 飲みほす今夜の コップ酒 昭和みなとの 女はョー 情(じょう)にもろくて 泣き虫で 想いだすなぁ しみじみと 雨がしょぼしょぼ こんな夜は… 忍(しのぶ)・チー坊・たえちゃんも 幸せだったら いいけれど 生きる痛みを まだ知らず 肩で風切る 若い奴 想いだすなぁ しみじみと 独(ひと)りみつめる 掌(てのひら)に… 俺は俺だと 見栄をきる 男のこころの 花道で |
北の鴎唄山背(やませ)が吠えれば こころも時化(しけ)る 今夜はお前と 朝まで酒づかり 荒くれ海にはョー 船もなく カモメが凍(こご)えてョー 鳴くばかり やん衆の港は 浜の女が情けの炎(ひ)を燃やす ヤーレンソーラン 飲み明かせ 明日(あした)は別れる お前でも 今夜はどっぷり 惚れてやる 出たとこ勝負の 男の海は 命も宝も オンボロ船まかせ 情けをかければョー 辛くなる 未練は波間にョー 捨てて行け やん衆のこころは 陸(おか)のカッパとひと味違うだろ ヤーレンソーラン 風よ吹け 荒らくれ権蔵(ごんぞう)の 深なさけ 今夜はびっしり みせてやる ヤーレンソーラン 海よ哭(な)け 最初で最後の 夜だから 今夜はぎっちり 抱いてやる | 鳥羽一郎 | 里村龍一 | 杉本真人 | | 山背(やませ)が吠えれば こころも時化(しけ)る 今夜はお前と 朝まで酒づかり 荒くれ海にはョー 船もなく カモメが凍(こご)えてョー 鳴くばかり やん衆の港は 浜の女が情けの炎(ひ)を燃やす ヤーレンソーラン 飲み明かせ 明日(あした)は別れる お前でも 今夜はどっぷり 惚れてやる 出たとこ勝負の 男の海は 命も宝も オンボロ船まかせ 情けをかければョー 辛くなる 未練は波間にョー 捨てて行け やん衆のこころは 陸(おか)のカッパとひと味違うだろ ヤーレンソーラン 風よ吹け 荒らくれ権蔵(ごんぞう)の 深なさけ 今夜はびっしり みせてやる ヤーレンソーラン 海よ哭(な)け 最初で最後の 夜だから 今夜はぎっちり 抱いてやる |
戻れないんだよ過去(むかし)の女は 捜すもんじゃない 逢えばむなしく なるだけさ 男と女の 仲なんて 所詮男が 悪者でいい 心を焦がした あの日には 戻れないんだよ 戻れないんだよ 遠きにありても 思うもんじゃない 捨てた故郷(ふるさと) 振り向くな 今さら草むす 墓に行き 両手合わせて 詫びてみたって おふくろ元気な あの頃に 戻れないんだよ 戻れないんだよ 失くした夢なら そっと眠らせろ 過ぎた月日に 乾杯だ 人生誰もが 寂しさを 胸にかかえて 明日(あした)へ歩く 輝く瞳(め)をした 少年に 戻れないんだよ 戻れないんだよ | 鳥羽一郎 | かず翼 | 徳久広司 | 南郷達也 | 過去(むかし)の女は 捜すもんじゃない 逢えばむなしく なるだけさ 男と女の 仲なんて 所詮男が 悪者でいい 心を焦がした あの日には 戻れないんだよ 戻れないんだよ 遠きにありても 思うもんじゃない 捨てた故郷(ふるさと) 振り向くな 今さら草むす 墓に行き 両手合わせて 詫びてみたって おふくろ元気な あの頃に 戻れないんだよ 戻れないんだよ 失くした夢なら そっと眠らせろ 過ぎた月日に 乾杯だ 人生誰もが 寂しさを 胸にかかえて 明日(あした)へ歩く 輝く瞳(め)をした 少年に 戻れないんだよ 戻れないんだよ |
旅枕あてもなく 流されて さすらうこの胸に 今日もまた俺を呼ぶ 純なやつ 風の噂が 泣かせる波止場 死ぬほど惚れてた 嘘じゃない… 誰にわかって 欲しくはないが 詫びて酒くむ 男の旅枕 黄昏のあの空を 仰げばちぎれ雲 さいはてに 消えてゆく恋もある 鴎(かもめ)おまえも 淋しかないか 移ろう季節の ひとり寝は… むせぶ汽笛を 遠くに聞いて しのぶ故郷よ 男の旅枕 あびる火の酒 眠れぬままに 想いが千里の 道をゆく… 北は時雨(しぐれ)か それとも雪か 春はいつ来る 男の旅枕 | 鳥羽一郎 | 水木れいじ | 叶弦大 | 南郷達也 | あてもなく 流されて さすらうこの胸に 今日もまた俺を呼ぶ 純なやつ 風の噂が 泣かせる波止場 死ぬほど惚れてた 嘘じゃない… 誰にわかって 欲しくはないが 詫びて酒くむ 男の旅枕 黄昏のあの空を 仰げばちぎれ雲 さいはてに 消えてゆく恋もある 鴎(かもめ)おまえも 淋しかないか 移ろう季節の ひとり寝は… むせぶ汽笛を 遠くに聞いて しのぶ故郷よ 男の旅枕 あびる火の酒 眠れぬままに 想いが千里の 道をゆく… 北は時雨(しぐれ)か それとも雪か 春はいつ来る 男の旅枕 |
裏町誰にでもあるだろう 小さな過ちは 儘(まま)よお前は 背中を向けた 訳も知らない 別れは辛い 夜風が後追う 落葉が踊る ここは駅裏 心やすらぐ 裏町通り 想い出になるのかな 古びた縄のれん お猪口(ちょこ)並べりゃ 寂しさつのる きっと今頃 さすらう旅路 汽笛を鳴らして 夜汽車は走る 未練隠して 胸に点もした 裏町灯り 道連れに星もない 凍(しばれ)るこんな夜(よ)は はぐれ鳥さえ ぬくもり恋し 路地の片隅 密かに咲いた すずなり横丁の 空似のあの娘(こ) ここは男の 帰る故郷(ふるさと) 裏町酒場 | 鳥羽一郎 | 山田孝雄 | 叶弦大 | | 誰にでもあるだろう 小さな過ちは 儘(まま)よお前は 背中を向けた 訳も知らない 別れは辛い 夜風が後追う 落葉が踊る ここは駅裏 心やすらぐ 裏町通り 想い出になるのかな 古びた縄のれん お猪口(ちょこ)並べりゃ 寂しさつのる きっと今頃 さすらう旅路 汽笛を鳴らして 夜汽車は走る 未練隠して 胸に点もした 裏町灯り 道連れに星もない 凍(しばれ)るこんな夜(よ)は はぐれ鳥さえ ぬくもり恋し 路地の片隅 密かに咲いた すずなり横丁の 空似のあの娘(こ) ここは男の 帰る故郷(ふるさと) 裏町酒場 |
下北漁港生まれたときから 吹いていた 山背(やませ)の風だ 荒くれだ ここは下北(しもきた) イカ釣り舟に 命あずけた 若者が 親のこころを 継ぐ港 波止場の近くの 呑み屋では お立ちの酒が 売り切れだ 横に倒した 五合徳利(ごんごうどくり) マイク代りに だきしめて 別れ歌など 聞かす奴 嵐が齧(かじ)った 傷跡を ペンキで癒(い)やす 暇もない 海の機嫌が 変わらぬうちに 行こか尻屋(しりや)の 沖あたり 霧もほどけて イカ日和(びより) | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 船村徹 | | 生まれたときから 吹いていた 山背(やませ)の風だ 荒くれだ ここは下北(しもきた) イカ釣り舟に 命あずけた 若者が 親のこころを 継ぐ港 波止場の近くの 呑み屋では お立ちの酒が 売り切れだ 横に倒した 五合徳利(ごんごうどくり) マイク代りに だきしめて 別れ歌など 聞かす奴 嵐が齧(かじ)った 傷跡を ペンキで癒(い)やす 暇もない 海の機嫌が 変わらぬうちに 行こか尻屋(しりや)の 沖あたり 霧もほどけて イカ日和(びより) |
飛騨の龍飛騨(ひだ)の匠(たくみ)と 言(い)われる日まで 二度と木曽路(きそじ)の 地は踏まぬ 広い世間を 敵(かたき)に回し 頑固一徹 通した意気地(いきじ) 棄てて修業の 棄てて修業の 旅に出る 樵(きこり)三年 山出し二年 年季(ねんき)半(なか)ばじゃ 未だ雛(ひよこ) 屋根が傾く 掘っ立て小屋で 修羅のすがたで 仏像(ほとけ)をつくる 山岳(やま)の行者(ぎょうじゃ)の 山岳の行者の 技を見た 肌で覚えた 職人芸の 真(しん)の値打ちは 侘びと寂 固い檜の 一枚板に 彫って見せるぜ 命を懸けて 天下無双の 天下無双の 昇り龍 | 鳥羽一郎 | 柴田ちくどう | 原譲二 | 丸山雅仁 | 飛騨(ひだ)の匠(たくみ)と 言(い)われる日まで 二度と木曽路(きそじ)の 地は踏まぬ 広い世間を 敵(かたき)に回し 頑固一徹 通した意気地(いきじ) 棄てて修業の 棄てて修業の 旅に出る 樵(きこり)三年 山出し二年 年季(ねんき)半(なか)ばじゃ 未だ雛(ひよこ) 屋根が傾く 掘っ立て小屋で 修羅のすがたで 仏像(ほとけ)をつくる 山岳(やま)の行者(ぎょうじゃ)の 山岳の行者の 技を見た 肌で覚えた 職人芸の 真(しん)の値打ちは 侘びと寂 固い檜の 一枚板に 彫って見せるぜ 命を懸けて 天下無双の 天下無双の 昇り龍 |
海の祈り果てしなき 海の彼方に 水色の やすらぎを 求めた友は 帰らない 陸(おか)には住めない 依怙地な男が 木の葉の船に つかまりながら 蛙のように 歌っていると 無線をくれた ゆかいなあいつ あいつを呑んだ 嵐が憎い 安らかに 眠れよ友と 花を投げ 伏しおがむ おれにも明日は 知れないが 守っておくれよ おまえの力で オイルのしみた 形見のギター おふくろさんに 届けるまでは いい奴でした 男でしたと おふくろさんに 伝えるまでは あなたには 海があるから いいわねと 泣いていた 港の女(ひと)を おもいだす 逃げだすつもりは さらさらないけど 海には広い こころがあって 昨日の俺が 小さくみえる 荒れるな海よ おまえに惚れた 男の夢を 奪うな海よ | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 船村徹 | | 果てしなき 海の彼方に 水色の やすらぎを 求めた友は 帰らない 陸(おか)には住めない 依怙地な男が 木の葉の船に つかまりながら 蛙のように 歌っていると 無線をくれた ゆかいなあいつ あいつを呑んだ 嵐が憎い 安らかに 眠れよ友と 花を投げ 伏しおがむ おれにも明日は 知れないが 守っておくれよ おまえの力で オイルのしみた 形見のギター おふくろさんに 届けるまでは いい奴でした 男でしたと おふくろさんに 伝えるまでは あなたには 海があるから いいわねと 泣いていた 港の女(ひと)を おもいだす 逃げだすつもりは さらさらないけど 海には広い こころがあって 昨日の俺が 小さくみえる 荒れるな海よ おまえに惚れた 男の夢を 奪うな海よ |
人生花暦人の情けに 情けに泣いた 泣いて覚えた この世の道よ 負けて逃げるな なみだを抱いて 耐えて男は 花になる 咲かせて一輪 人生花暦 花の命の 短かさ軽さ 人の命も 同じじゃないか 夢につまずき 世間を恨み 心汚した 日もあるが せめても一輪 人生花暦 俺もお前も 時代の中で 咲いて散りゆく 運命(さだめ)の花よ 惚れたお前と とことん生きて 散ってゆくなら 悔いはない 咲かせて一輪 人生花暦 | 鳥羽一郎 | 原文彦 | 叶弦大 | 南郷達也 | 人の情けに 情けに泣いた 泣いて覚えた この世の道よ 負けて逃げるな なみだを抱いて 耐えて男は 花になる 咲かせて一輪 人生花暦 花の命の 短かさ軽さ 人の命も 同じじゃないか 夢につまずき 世間を恨み 心汚した 日もあるが せめても一輪 人生花暦 俺もお前も 時代の中で 咲いて散りゆく 運命(さだめ)の花よ 惚れたお前と とことん生きて 散ってゆくなら 悔いはない 咲かせて一輪 人生花暦 |
カサブランカ・グッバイ私はいつも あなたに言った 別れ話は みっともないわ ただ黙って カサブランカ 置いて行ってね ドアの前 カサブランカ・グッバイ 別れたい気持 白い花に カサブランカ・グッバイ しゃべらないのが 大人の別れ 俺はタバコに また火をつけて お前の部屋を 見上げて揺れる 腕に抱いた カサブランカ 置くに置けない 男のずるさ カサブランカ・グッバイ お前に隠れて 他にも恋 カサブランカ・グッバイ どんな女も 別れちゃ損か 俺は夜空に 花を投げ捨て これでいいさと 小さく笑う 家に着くと カサブランカ お前の花が ドアの前 カサブランカ・グッバイ 別れてあげると 小さなメモ カサブランカ・グッバイ 白いさよなら あふれて揺れて | 鳥羽一郎 | 内館牧子 | 三木たかし | | 私はいつも あなたに言った 別れ話は みっともないわ ただ黙って カサブランカ 置いて行ってね ドアの前 カサブランカ・グッバイ 別れたい気持 白い花に カサブランカ・グッバイ しゃべらないのが 大人の別れ 俺はタバコに また火をつけて お前の部屋を 見上げて揺れる 腕に抱いた カサブランカ 置くに置けない 男のずるさ カサブランカ・グッバイ お前に隠れて 他にも恋 カサブランカ・グッバイ どんな女も 別れちゃ損か 俺は夜空に 花を投げ捨て これでいいさと 小さく笑う 家に着くと カサブランカ お前の花が ドアの前 カサブランカ・グッバイ 別れてあげると 小さなメモ カサブランカ・グッバイ 白いさよなら あふれて揺れて |
海の匂いのお母さん海の匂いが しみこんだ 太い毛糸の チャンチャンコ 背なかをまるめて カキを打つ 母さん 母さん お元気ですか 案じております 兄貴とふたり 海が時化(しけ)れば 時化(しけ)るほど カキはおいしく なるという 母さん あなたの口癖が 土鍋を囲めば きこえてきます やさしい笑顔が 浮かんできます 遠く離れた 子供らに 海の匂いを くれた母 わたしは 手紙が下手じゃけと 母さん 母さん 黙っていても 伝わりますとも あなたのこころ | 鳥羽一郎 | 田村和男 | 船村徹 | 丸山雅仁 | 海の匂いが しみこんだ 太い毛糸の チャンチャンコ 背なかをまるめて カキを打つ 母さん 母さん お元気ですか 案じております 兄貴とふたり 海が時化(しけ)れば 時化(しけ)るほど カキはおいしく なるという 母さん あなたの口癖が 土鍋を囲めば きこえてきます やさしい笑顔が 浮かんできます 遠く離れた 子供らに 海の匂いを くれた母 わたしは 手紙が下手じゃけと 母さん 母さん 黙っていても 伝わりますとも あなたのこころ |
男の港板子一枚 生命をはった 男度胸の 海が呼ぶ 競う船出を 送ってくれる ありがとう 浜千鳥の群れよ 豊後(ぶんご) 鶴御崎(つるみざき) 男の港 踊る銀鱗 しぶきの華に 親父ゆずりの 腕がなる 照らせ男の この晴れ舞台 ありがとう 水の子の灯台(あかり) 豊後 鶴御崎 男の港 高くかかげた 大漁旗を 待っているだろう 紅椿 松浦港(まつらみなと)は もうすぐ近い ありがとう 黒潮の幸よ 豊後 鶴御崎 男の港 | 鳥羽一郎 | 穂積淳・結城忍 | 中村典正 | | 板子一枚 生命をはった 男度胸の 海が呼ぶ 競う船出を 送ってくれる ありがとう 浜千鳥の群れよ 豊後(ぶんご) 鶴御崎(つるみざき) 男の港 踊る銀鱗 しぶきの華に 親父ゆずりの 腕がなる 照らせ男の この晴れ舞台 ありがとう 水の子の灯台(あかり) 豊後 鶴御崎 男の港 高くかかげた 大漁旗を 待っているだろう 紅椿 松浦港(まつらみなと)は もうすぐ近い ありがとう 黒潮の幸よ 豊後 鶴御崎 男の港 |
兄弟船波の谷間に 命の花が ふたつ並んで 咲いている 兄弟船は 親父のかたみ 型は古いが しけにはつよい おれと兄貴のヨ 夢の揺り籠さ 陸に上って 酒のむときは いつもはりあう 恋仇 けれども沖の 漁場に着けば やけに気の合う 兄弟鴎 力合わせてヨ 網を捲きあげる たったひとりの おふくろさんに 楽な暮らしを させたくて 兄弟船は 真冬の海へ 雪の簾を くぐって進む 熱いこの血はヨ おやじゆずりだぜ | 鳥羽一郎 | 星野哲郎 | 船村徹 | | 波の谷間に 命の花が ふたつ並んで 咲いている 兄弟船は 親父のかたみ 型は古いが しけにはつよい おれと兄貴のヨ 夢の揺り籠さ 陸に上って 酒のむときは いつもはりあう 恋仇 けれども沖の 漁場に着けば やけに気の合う 兄弟鴎 力合わせてヨ 網を捲きあげる たったひとりの おふくろさんに 楽な暮らしを させたくて 兄弟船は 真冬の海へ 雪の簾を くぐって進む 熱いこの血はヨ おやじゆずりだぜ |