男の忠臣蔵時は元禄 春弥生 積もる遺恨の 吉良(きら)殿に もはやこれまで この我慢 松の廊下の 刃傷(にんじょう)に 哀れ浅野(おとこ)の 桜(はな)が散る 殿の無念を 晴らしてと 涙浮かべる 遥泉院(おくがた)に 今宵大事の 討ち入りを 胸に畳んだ 内蔵之助(くらのすけ) 永(なが)の暇(いとま)の 南部坂 江戸は師走の 寒空に 響く山鹿流(やまが)の 陣太鼓 見事本懐(ほんかい) 遂げるため 雪の舞い降る 松坂町 四十七士の 揃い踏み | 秋岡秀治 | 仁井谷俊也 | 岡千秋 | 前田俊明 | 時は元禄 春弥生 積もる遺恨の 吉良(きら)殿に もはやこれまで この我慢 松の廊下の 刃傷(にんじょう)に 哀れ浅野(おとこ)の 桜(はな)が散る 殿の無念を 晴らしてと 涙浮かべる 遥泉院(おくがた)に 今宵大事の 討ち入りを 胸に畳んだ 内蔵之助(くらのすけ) 永(なが)の暇(いとま)の 南部坂 江戸は師走の 寒空に 響く山鹿流(やまが)の 陣太鼓 見事本懐(ほんかい) 遂げるため 雪の舞い降る 松坂町 四十七士の 揃い踏み |
酒慕情こころに消せない 女(ひと)がいる 酒で流せぬ 恋もある 呼べばせつない 偲(しの)べばつらい おまえの面影が… 今夜もグラスに 浮かぶのさ 最後の夜とも 知らないで 指も触れずに 別れたよ 涙まじりに 微笑(わら)った頬の 小さな片えくぼ… 今でもこの瞳(め)を 離れない 倖せだったら それでいい それも男の なぐさめか 酒で淋しさ 紛(まぎ)らせながら さまよう路地裏に… おまえが泣くよな 雨が降る | 秋岡秀治 | 仁井谷俊也 | 岡千秋 | 南郷達也 | こころに消せない 女(ひと)がいる 酒で流せぬ 恋もある 呼べばせつない 偲(しの)べばつらい おまえの面影が… 今夜もグラスに 浮かぶのさ 最後の夜とも 知らないで 指も触れずに 別れたよ 涙まじりに 微笑(わら)った頬の 小さな片えくぼ… 今でもこの瞳(め)を 離れない 倖せだったら それでいい それも男の なぐさめか 酒で淋しさ 紛(まぎ)らせながら さまよう路地裏に… おまえが泣くよな 雨が降る |
雨の湯西川(ゆにしがわ)ひとつの蛇の目で 人眼を避けて ふたり来ました 山峡(やま)の宿 湯あがり酒にほんのりと ほんのりと 酔ってあなたに お酌をすれば 湯の香こぼれる… 雨の湯西川 浴衣の胸元 乱れを直し ほつれ黒髪 手でなでる 運命(さだめ)のままに愛された 愛された 隠れ湯の里 ひと夜の夢を 抱いて生きます… 雨の湯西川 あなたの妻には なれないけれど 逢えてよかった 倖せよ 手まくらされて寝る夜更け 寝る夜更け 朝よこのまま 来ないで欲しい 潮音せつない… 雨の湯西川 | 秋岡秀治 | 仁井谷俊也 | 岡千秋 | 南郷達也 | ひとつの蛇の目で 人眼を避けて ふたり来ました 山峡(やま)の宿 湯あがり酒にほんのりと ほんのりと 酔ってあなたに お酌をすれば 湯の香こぼれる… 雨の湯西川 浴衣の胸元 乱れを直し ほつれ黒髪 手でなでる 運命(さだめ)のままに愛された 愛された 隠れ湯の里 ひと夜の夢を 抱いて生きます… 雨の湯西川 あなたの妻には なれないけれど 逢えてよかった 倖せよ 手まくらされて寝る夜更け 寝る夜更け 朝よこのまま 来ないで欲しい 潮音せつない… 雨の湯西川 |
男の旅路人の一生 一度きり 泣いてもよけりゃ ついてきな 雨・風・雪ふる 男の旅路 たまにゃいい日も あるだろう 悔むなよ 転ぶなよ おまえ背負えば 軽すぎる 五臓六腑に 沁みわたる 呑んでもにがい 茶わん酒 眠っていいかい おまえの膝で 聞けばうなずく うるんだ眸 夢ん中 ふたりして さくら吹雪に 微笑(わら)ってた 照れて口には出せないが 俺には過ぎた いい女房 幸せ知らずの おまえのために 耐えて踏んばる もう一度 道のない 荒野でも 夢を捜して 歩こうか | 秋岡秀治 | 吉岡治 | 岡千秋 | 前田俊明 | 人の一生 一度きり 泣いてもよけりゃ ついてきな 雨・風・雪ふる 男の旅路 たまにゃいい日も あるだろう 悔むなよ 転ぶなよ おまえ背負えば 軽すぎる 五臓六腑に 沁みわたる 呑んでもにがい 茶わん酒 眠っていいかい おまえの膝で 聞けばうなずく うるんだ眸 夢ん中 ふたりして さくら吹雪に 微笑(わら)ってた 照れて口には出せないが 俺には過ぎた いい女房 幸せ知らずの おまえのために 耐えて踏んばる もう一度 道のない 荒野でも 夢を捜して 歩こうか |
路地裏酒場窓のむこうを 電車が通りゃ 揺れて転げた 招き猫 店は狭いが 美人の女将(おかみ) あの手この手と 口説いても 落ちそで落ちない エ… 路地裏酒場 泣いてくれるな 化粧がおちる おちりゃやつれが 目に痛い 聞いてどうなる 世間じゃないが 隣り合ったも 縁だから 一杯呑みなよ エ… 気分も晴れる 知らぬ同士が 肩組み合って 歌を唄って 帰ってく 明日またねと 赤ちょうちんが すこし疲れて 揺れている 今夜もしぐれか エ… 路地裏酒場 | 秋岡秀治 | 吉岡治 | 岡千秋 | 前田俊明 | 窓のむこうを 電車が通りゃ 揺れて転げた 招き猫 店は狭いが 美人の女将(おかみ) あの手この手と 口説いても 落ちそで落ちない エ… 路地裏酒場 泣いてくれるな 化粧がおちる おちりゃやつれが 目に痛い 聞いてどうなる 世間じゃないが 隣り合ったも 縁だから 一杯呑みなよ エ… 気分も晴れる 知らぬ同士が 肩組み合って 歌を唄って 帰ってく 明日またねと 赤ちょうちんが すこし疲れて 揺れている 今夜もしぐれか エ… 路地裏酒場 |
水花火どしゃ降りみたいな 滝の音 はじけて飛んで 水花火 水花火 なだめきれない 恋みちづれに 花と咲いても 散るさだめ 越えちゃいけない その先を 越えてせつない 腕の中 障子に映った 山紅葉 あなたの胸で 燃える肌 燃える肌 つるべ落としに 日暮れる秋は なみだ誘って 雨になる 熱い吐息と くちづけが 変わらないでと 祈るだけ 叩かれあふれて 滝の壷 なげきと夢の 水花火 水花火 三日三晩の 宴がすぎりゃ 恋の続きは ありますか 越えちゃいけない その先は 越えてせつない 愛のあと | 秋岡秀治 | 砂川風子 | 水森英夫 | 丸山雅仁 | どしゃ降りみたいな 滝の音 はじけて飛んで 水花火 水花火 なだめきれない 恋みちづれに 花と咲いても 散るさだめ 越えちゃいけない その先を 越えてせつない 腕の中 障子に映った 山紅葉 あなたの胸で 燃える肌 燃える肌 つるべ落としに 日暮れる秋は なみだ誘って 雨になる 熱い吐息と くちづけが 変わらないでと 祈るだけ 叩かれあふれて 滝の壷 なげきと夢の 水花火 水花火 三日三晩の 宴がすぎりゃ 恋の続きは ありますか 越えちゃいけない その先は 越えてせつない 愛のあと |
相棒酒あんな女が 欲しければ くれてやるさと 強がるおまえ 自棄(やけ)にあおった コップ酒 惚れた分だけ 切ないだろが おれは相棒 付き合うぜ 思い出ばなしも するがいい すまぬなんかと 何をいう 晴れる日もありゃ しぐれもあるさ 心ぼろぼろ なみだ酒 破れ傘でも 恨みをいうな 心 半分 持ってった あの娘もおまえにゃ 詫びている 世間器用にゃ 渡れない おれとおまえは 似た者どうし 浮世 路地裏 屋台酒 酔って壊れて 潰れていいさ おれは相棒 付き合うぜ あしたはまた来る 陽は昇る | 秋岡秀治 | 夏木はるか | 水森英夫 | 丸山雅仁 | あんな女が 欲しければ くれてやるさと 強がるおまえ 自棄(やけ)にあおった コップ酒 惚れた分だけ 切ないだろが おれは相棒 付き合うぜ 思い出ばなしも するがいい すまぬなんかと 何をいう 晴れる日もありゃ しぐれもあるさ 心ぼろぼろ なみだ酒 破れ傘でも 恨みをいうな 心 半分 持ってった あの娘もおまえにゃ 詫びている 世間器用にゃ 渡れない おれとおまえは 似た者どうし 浮世 路地裏 屋台酒 酔って壊れて 潰れていいさ おれは相棒 付き合うぜ あしたはまた来る 陽は昇る |
ふたりづれ山の沢水 木の葉をくぐり 忍んで耐えて 流されて いつかは陽もさす 海に出る お前ひとりを 泣かせるものか 惚れて 惚れられて そのままで いいんだよ 涙ふき合う ふたりづれ 浮いて沈んで その底みれば きらめく川の にごり水 冷たく曲がった 噂さえ 笑顔ひとつで 支えてくれた 惚れて 惚れられて ありがとう この命 夢とお前の ためにある 苦労ばかりの その手をさすりゃ ささくれ指の あたたかさ 目と目が互いの 風を読む 遅い春ほど いとしさつのる 惚れて 惚れられて そのままで いいんだよ 生きる倖せ ふたりづれ | 秋岡秀治 | 土田有紀 | 水森英夫 | 前田俊明 | 山の沢水 木の葉をくぐり 忍んで耐えて 流されて いつかは陽もさす 海に出る お前ひとりを 泣かせるものか 惚れて 惚れられて そのままで いいんだよ 涙ふき合う ふたりづれ 浮いて沈んで その底みれば きらめく川の にごり水 冷たく曲がった 噂さえ 笑顔ひとつで 支えてくれた 惚れて 惚れられて ありがとう この命 夢とお前の ためにある 苦労ばかりの その手をさすりゃ ささくれ指の あたたかさ 目と目が互いの 風を読む 遅い春ほど いとしさつのる 惚れて 惚れられて そのままで いいんだよ 生きる倖せ ふたりづれ |
おんな火行かないで 行かないで 私を捨てゝ 行かないで 明日は他人になるなんて 女ごころも 知らないで 冷たい仕草 見れば尚更に 燃える 胸の火… 行かないで 行かないで 嘘でもいゝの そばに居て 嘘にすがって 生きられた 女なに泣く 恋に泣く 生きてるならば 夜毎あえるから 瞼 とじれば… 行かないで 行かないで 哀しみおいて 行かないで 夢を追うのが 男なら あなた私の 夢なのよ 信じるだけの 恋を悔やんでも 燃える おんな火… | 秋岡秀治 | 土田有紀 | 水森英夫 | 前田俊明 | 行かないで 行かないで 私を捨てゝ 行かないで 明日は他人になるなんて 女ごころも 知らないで 冷たい仕草 見れば尚更に 燃える 胸の火… 行かないで 行かないで 嘘でもいゝの そばに居て 嘘にすがって 生きられた 女なに泣く 恋に泣く 生きてるならば 夜毎あえるから 瞼 とじれば… 行かないで 行かないで 哀しみおいて 行かないで 夢を追うのが 男なら あなた私の 夢なのよ 信じるだけの 恋を悔やんでも 燃える おんな火… |
旅ごろも旅の稼業(しのぎ)も 三年過ぎりゃ あとの五年は 風まかせ まして まして…… 泣き節 新内流し 加賀で足止め 湯の町しぐれ 濡れりゃ草鞋が 重くなる 娘なみだと 三筋の絃(いと)は 袖にするには 惚れすぎた 芸に 芸に…… 迷えば こころが荒(すさ)む 付ける薬は 越中 富山 酒と情けで 鰤(ぶり)おこし 他人(ひと)が見たなら 極楽とんぼ 恥のかき捨て 罪つくり 春の 春の…… 若狭路 花より先に 竹の人形の かぼそい肩に 掛けてやりたい 旅ごろも | 秋岡秀治 | 松井由利夫 | 水森英夫 | 前田俊明 | 旅の稼業(しのぎ)も 三年過ぎりゃ あとの五年は 風まかせ まして まして…… 泣き節 新内流し 加賀で足止め 湯の町しぐれ 濡れりゃ草鞋が 重くなる 娘なみだと 三筋の絃(いと)は 袖にするには 惚れすぎた 芸に 芸に…… 迷えば こころが荒(すさ)む 付ける薬は 越中 富山 酒と情けで 鰤(ぶり)おこし 他人(ひと)が見たなら 極楽とんぼ 恥のかき捨て 罪つくり 春の 春の…… 若狭路 花より先に 竹の人形の かぼそい肩に 掛けてやりたい 旅ごろも |
紅花しぐれわかれ涙を盃に ひと粒おとして あなたに返す これも女の… 女のみれんです… もっと酔わせて 抱きしめて 外はやらずの 紅花しぐれ いくら素肌を かさねても 添えないふたりの 運命(さだめ)が憎い なんでこんなに… こんなに惚れたのか… 夢と知りつつ すがりつく 絹のしとねの 紅花しぐれ 燃えたゆうべの 残り香を 湯舟で流せば 他人に戻る 恋は人世(ひとよ)の… 人世の通り雨… いのち濡らして また泣かす あなたつれない 紅花しぐれ | 秋岡秀治 | 水木れいじ | 市川昭介 | | わかれ涙を盃に ひと粒おとして あなたに返す これも女の… 女のみれんです… もっと酔わせて 抱きしめて 外はやらずの 紅花しぐれ いくら素肌を かさねても 添えないふたりの 運命(さだめ)が憎い なんでこんなに… こんなに惚れたのか… 夢と知りつつ すがりつく 絹のしとねの 紅花しぐれ 燃えたゆうべの 残り香を 湯舟で流せば 他人に戻る 恋は人世(ひとよ)の… 人世の通り雨… いのち濡らして また泣かす あなたつれない 紅花しぐれ |
香車横に曲がれず 斜めへ飛べず 前へ行くしか 能がない 飛車や角ほど 派手さはないが ここが勝負と 決めたなら 道は一筋 俺は行く 苦に苦かければ 八十一の 枡目しがらみ この浮世 こんな男に 真実の涙 蔭でそそいで くれる女 無駄にしたなら 罰あたり いつか王手を この手でかけて 夢と情けを 掴みどり 花が咲こうと 散ろうとままよ 香車みたいな 人生を 生きて死ねたら それで良い | 秋岡秀治 | 青山幸司 | 原譲二 | | 横に曲がれず 斜めへ飛べず 前へ行くしか 能がない 飛車や角ほど 派手さはないが ここが勝負と 決めたなら 道は一筋 俺は行く 苦に苦かければ 八十一の 枡目しがらみ この浮世 こんな男に 真実の涙 蔭でそそいで くれる女 無駄にしたなら 罰あたり いつか王手を この手でかけて 夢と情けを 掴みどり 花が咲こうと 散ろうとままよ 香車みたいな 人生を 生きて死ねたら それで良い |
河内人情生まれも育ちも 生駒の麓 ガキの頃から 声自慢 のれん屋台で 冷や酒あおり 酔えば十八番の 演歌節がでる 聞いておくれよア… お月さん エ… さては一座の皆様エー 古今東西 語り継がれる 暴れん坊は 星の数ほどいるけれど 意地と度胸と腕っ節 三つ揃った男なら 八尾の朝吉 親分よ… 俺もなりたや 朝吉さんに やるぞ見ておれ 生駒のおやじ 明日の天下は 俺がとる 一に辛抱 二に辛抱や 晴れて売り出す その日まで そうや男は ア… 心意気 | 秋岡秀治 | たかたかし | 水森英夫 | | 生まれも育ちも 生駒の麓 ガキの頃から 声自慢 のれん屋台で 冷や酒あおり 酔えば十八番の 演歌節がでる 聞いておくれよア… お月さん エ… さては一座の皆様エー 古今東西 語り継がれる 暴れん坊は 星の数ほどいるけれど 意地と度胸と腕っ節 三つ揃った男なら 八尾の朝吉 親分よ… 俺もなりたや 朝吉さんに やるぞ見ておれ 生駒のおやじ 明日の天下は 俺がとる 一に辛抱 二に辛抱や 晴れて売り出す その日まで そうや男は ア… 心意気 |
こぼれ紅百の花より 一つの花に 賭けて 咲くのが 女の真実(まこと) 築地河岸(がし)から 大川づたい 人目忍んで 寄せ合う肩に 月の雫か こぼれ紅 針の筵(むしろ)を 踏むより辛い 芸の厳しさ 険しさ深さ 成らぬ恋ゆえ 身も世も捨てて 合わせ鏡に 映した夢は 華の舞台の 晴れ姿 菊の絵柄を 情けで染めて 意地と涙で 仕立てた単衣(ひとえ) 袖を通した 姿が見える 浪花名代の 船乗り込みの せめて名残りの 遠囃子 | 秋岡秀治 | 松井由利夫 | 水森英夫 | 池多孝春 | 百の花より 一つの花に 賭けて 咲くのが 女の真実(まこと) 築地河岸(がし)から 大川づたい 人目忍んで 寄せ合う肩に 月の雫か こぼれ紅 針の筵(むしろ)を 踏むより辛い 芸の厳しさ 険しさ深さ 成らぬ恋ゆえ 身も世も捨てて 合わせ鏡に 映した夢は 華の舞台の 晴れ姿 菊の絵柄を 情けで染めて 意地と涙で 仕立てた単衣(ひとえ) 袖を通した 姿が見える 浪花名代の 船乗り込みの せめて名残りの 遠囃子 |
浪花のおんなとかくこの世は 癪(しゃく)の種 にわか芝居か 気まぐれ男 あんな奴なら もう縁切って 天満橋から 捨てたのに… なんで泣く泣く 堂島すずめ 泣いたら渡れぬ 浪花のおんな川 咲かずじまいの 夢ほどに みれんあと引く 片恋ごころ なさけ難波と 呼ばれる町で ひとり手酌の ふられ酒… 酔えば散る散る 道頓堀(とんぼり)ネオン いまさら誰待つ 浪花の裏通り あとは言わぬが 花ならば 水に流して このまま帰ろ 十日戎(とうかえびす)の 福笹抱いて 逢いに北浜 雨が降る… なんで泣く泣く 曽根崎あかり 泣いたら渡れぬ 浪花のおんな川 | 秋岡秀治 | 水木れいじ | 市川昭介 | 佐伯亮 | とかくこの世は 癪(しゃく)の種 にわか芝居か 気まぐれ男 あんな奴なら もう縁切って 天満橋から 捨てたのに… なんで泣く泣く 堂島すずめ 泣いたら渡れぬ 浪花のおんな川 咲かずじまいの 夢ほどに みれんあと引く 片恋ごころ なさけ難波と 呼ばれる町で ひとり手酌の ふられ酒… 酔えば散る散る 道頓堀(とんぼり)ネオン いまさら誰待つ 浪花の裏通り あとは言わぬが 花ならば 水に流して このまま帰ろ 十日戎(とうかえびす)の 福笹抱いて 逢いに北浜 雨が降る… なんで泣く泣く 曽根崎あかり 泣いたら渡れぬ 浪花のおんな川 |
ほろ酔い花しあわせなのに 泣けてくる どうかしてます 今夜のお酒 惚れてはじめて 知りました 女ごころの 頼りなさ… ほろ酔い花は あなたが命 あなたが命です アザミの花の あの棘は 理由があるのよ 哀しい理由が きれいばかりじゃ 渡れない 夜風つめたい この憂き世… ほろ酔い花は あなたが命 あなたが命です とりえも何も ないけれど 咲いてみせたい 尽くしてみたい 甘え上手に なれと言う そんな言葉に また涙 ほろ酔い花は あなたが命 あなたが命です | 秋岡秀治 | 水木れいじ | 市川昭介 | 前田俊明 | しあわせなのに 泣けてくる どうかしてます 今夜のお酒 惚れてはじめて 知りました 女ごころの 頼りなさ… ほろ酔い花は あなたが命 あなたが命です アザミの花の あの棘は 理由があるのよ 哀しい理由が きれいばかりじゃ 渡れない 夜風つめたい この憂き世… ほろ酔い花は あなたが命 あなたが命です とりえも何も ないけれど 咲いてみせたい 尽くしてみたい 甘え上手に なれと言う そんな言葉に また涙 ほろ酔い花は あなたが命 あなたが命です |
白萩の宿雨にかくれて 人目を忍ぶ さだめ哀しい 乱れ萩 ねぇ… あなた… 抱かれたままで 散らせてよ 妻という名の 倖せ捨てて 濡れてこぼれる 白萩の宿 たった三つの 年の差だけど 女ですもの つらいのよ ねぇ… あなた… 綺麗と言って もういちど 肌をよせても 添寝のすきに 別れ風ふく 白萩の宿 悪い女と 指さされても いのち宿して みたかった ねぇ… あなた… この世は 罪なところです ひとり身をひく じゃのめの傘に なみだ雨ふる 白萩の宿 | 秋岡秀治 | 水木れいじ | 市川昭介 | 前田俊明 | 雨にかくれて 人目を忍ぶ さだめ哀しい 乱れ萩 ねぇ… あなた… 抱かれたままで 散らせてよ 妻という名の 倖せ捨てて 濡れてこぼれる 白萩の宿 たった三つの 年の差だけど 女ですもの つらいのよ ねぇ… あなた… 綺麗と言って もういちど 肌をよせても 添寝のすきに 別れ風ふく 白萩の宿 悪い女と 指さされても いのち宿して みたかった ねぇ… あなた… この世は 罪なところです ひとり身をひく じゃのめの傘に なみだ雨ふる 白萩の宿 |
笛吹川死ぬほど憎い この人に 死ぬほど惚れた この身がつらい かくれ湯の郷 わかれ旅… ひとつ蛇目傘に よりそいながら 明日は他人の… 他人の… 笛吹川よ ふたりの恋は 遠花火 燃えても一夜 はかない命 はぐれ蛍は どこへ翔ぶ そっと寝顔を みつめてひとり 枕ぬらした… ぬらした… 笛吹川よ ひと汽車せめて 遅らせて こころの妻と 抱かれていたい いっそ死ねたら 幸せよ… 肩で息する 見送り橋の 雨が泣かせる… 泣かせる… 笛吹川よ | 秋岡秀治 | 水木れいじ | 市川昭介 | | 死ぬほど憎い この人に 死ぬほど惚れた この身がつらい かくれ湯の郷 わかれ旅… ひとつ蛇目傘に よりそいながら 明日は他人の… 他人の… 笛吹川よ ふたりの恋は 遠花火 燃えても一夜 はかない命 はぐれ蛍は どこへ翔ぶ そっと寝顔を みつめてひとり 枕ぬらした… ぬらした… 笛吹川よ ひと汽車せめて 遅らせて こころの妻と 抱かれていたい いっそ死ねたら 幸せよ… 肩で息する 見送り橋の 雨が泣かせる… 泣かせる… 笛吹川よ |
益荒男生きてゆくのが 死ぬよりつらい 誰にもあるさ そんなとき 俺の背中に 手をまわし 叱ってくれる 母が居た あの故郷に 借りてきた まごころだけが 道づれさ 胸の中まで さらけて見せりゃ 似たような奴が ついてくる 数じゃないんだ 数よりも 大事なものは 真実だ 一人でいいさ この胸を 汲みとる友に 出逢えたら 惚れた女を 裸で守り 世間を敵に まわしても やると決めたら やればよい いのちは愛の ためにある 荒野の涯てに くちるとも 男は悔いを 残さない | 秋岡秀治 | 星野哲郎 | 岡千秋 | | 生きてゆくのが 死ぬよりつらい 誰にもあるさ そんなとき 俺の背中に 手をまわし 叱ってくれる 母が居た あの故郷に 借りてきた まごころだけが 道づれさ 胸の中まで さらけて見せりゃ 似たような奴が ついてくる 数じゃないんだ 数よりも 大事なものは 真実だ 一人でいいさ この胸を 汲みとる友に 出逢えたら 惚れた女を 裸で守り 世間を敵に まわしても やると決めたら やればよい いのちは愛の ためにある 荒野の涯てに くちるとも 男は悔いを 残さない |
ほたる雪あなた朝まで 抱いててよ このまま死んでも かまわない ひとつ枕に 身をよせながら 明日は別れる 旅の宿… 窓にしんしん あゝほたる雪 嘘もついたわ 泣きもした 私のあなたに したいから 淡く咲けない 人妻椿 罪な女ね 許してね… 燃えて散れ散れ あゝほたる雪 これが最後の わがままと くちびるかさねて わかれ酒 あなた呼ぶのは 汽笛の音か 夜よこのまま 明けないで… いのち寒々 あゝほたる雪 | 秋岡秀治 | 水木れいじ | 市川昭介 | 南郷達也 | あなた朝まで 抱いててよ このまま死んでも かまわない ひとつ枕に 身をよせながら 明日は別れる 旅の宿… 窓にしんしん あゝほたる雪 嘘もついたわ 泣きもした 私のあなたに したいから 淡く咲けない 人妻椿 罪な女ね 許してね… 燃えて散れ散れ あゝほたる雪 これが最後の わがままと くちびるかさねて わかれ酒 あなた呼ぶのは 汽笛の音か 夜よこのまま 明けないで… いのち寒々 あゝほたる雪 |
甲州夢街道お江戸日本橋 木遣りで出たが 艶歌 新宿 八王子 浮世しがらみ さらりとすてて 富士のお山を 道連れに 笹子猿橋 旅ゆけば いのち伸びます ああ… 甲州夢街道 古いやつほど 大事にされる ワインづくりの 故郷へ いい湯 いい宿 いい酒めぐり 昔ながらの 白壁に 映える夕日も ほのぼのと 詩を奏でる ああ… 甲州夢街道 山は錦秋 舞鶴城の 月はほろよい 紅葉映え 四十五宿に 灯りを入れて 旅の終りは 下諏訪へ 平和観音 韮崎の 夢も満月 ああ… 甲州夢街道 | 秋岡秀治 | 星野哲郎 | 望月吾郎 | | お江戸日本橋 木遣りで出たが 艶歌 新宿 八王子 浮世しがらみ さらりとすてて 富士のお山を 道連れに 笹子猿橋 旅ゆけば いのち伸びます ああ… 甲州夢街道 古いやつほど 大事にされる ワインづくりの 故郷へ いい湯 いい宿 いい酒めぐり 昔ながらの 白壁に 映える夕日も ほのぼのと 詩を奏でる ああ… 甲州夢街道 山は錦秋 舞鶴城の 月はほろよい 紅葉映え 四十五宿に 灯りを入れて 旅の終りは 下諏訪へ 平和観音 韮崎の 夢も満月 ああ… 甲州夢街道 |
天竜鴉泣くな笑うな 天竜鴉 浮世双六 賽まかせ 広い世間を 斜めに生きて 野暮を承知の 男意地 縞の合羽に 縞の合羽に 散るしぶき 瞼とじれば 故郷が見える 祭囃子の 風が吹く 詫びております おふくろさんにゃ 晴れ着一枚 やれぬまま 合わす両手の 合わす両手の 影ぼうし 娑婆と冥土が 五分五分ならば 越える渕瀬に 身をまかす 明日は東か それとも北か 天竜くだりの 舟唄が やけに身に沁む やけに身に沁む 日の暮れは | 秋岡秀治 | 吉岡治 | 岡千秋 | | 泣くな笑うな 天竜鴉 浮世双六 賽まかせ 広い世間を 斜めに生きて 野暮を承知の 男意地 縞の合羽に 縞の合羽に 散るしぶき 瞼とじれば 故郷が見える 祭囃子の 風が吹く 詫びております おふくろさんにゃ 晴れ着一枚 やれぬまま 合わす両手の 合わす両手の 影ぼうし 娑婆と冥土が 五分五分ならば 越える渕瀬に 身をまかす 明日は東か それとも北か 天竜くだりの 舟唄が やけに身に沁む やけに身に沁む 日の暮れは |
海の大名潮が渦巻く 船折海峡 海が舞台の 小早船 勝つか負けるか 修羅場に生きる 海の大名 人道無限 男武吉 男武吉 受けて立つ 俺も水軍 誉れを胸に 海の掟を 守るため 命あずけた 萌黄の具足 海の大名 人道無限 祈る勝利に 祈る勝利に 剣舞う 海の支配は 男のロマン 築く海城 天を突く とどけ京(みやこ)へ 能島(のしま)の旗よ 海の大名 人道無限 誓う誠に 誓う誠に 悔いはない | 秋岡秀治 | 祝部禧丸 | 平川竜城 | 鈴木英明 | 潮が渦巻く 船折海峡 海が舞台の 小早船 勝つか負けるか 修羅場に生きる 海の大名 人道無限 男武吉 男武吉 受けて立つ 俺も水軍 誉れを胸に 海の掟を 守るため 命あずけた 萌黄の具足 海の大名 人道無限 祈る勝利に 祈る勝利に 剣舞う 海の支配は 男のロマン 築く海城 天を突く とどけ京(みやこ)へ 能島(のしま)の旗よ 海の大名 人道無限 誓う誠に 誓う誠に 悔いはない |
夜のサングラスきらいな男の 真実よりも 惚れた男の 嘘がいい どの道 この道 女はよわい よわい女の かくれみの 気取る子悪魔 夜のサングラス 乗せられ上手な そぶりをしても 落ちる間ぎわに 目をさます どの道 この道 女はひとり ひとり守った 純情を 隠す湖 夜のサングラス あの花 この花 思えばほろり 義理がじゃまする 恋ばかり どの道 この道 女はみれん みれん涙は 見せないで 粋に別れる 夜のサングラス | 秋岡秀治 | 星野哲郎 | 安藤実親 | 南郷達也 | きらいな男の 真実よりも 惚れた男の 嘘がいい どの道 この道 女はよわい よわい女の かくれみの 気取る子悪魔 夜のサングラス 乗せられ上手な そぶりをしても 落ちる間ぎわに 目をさます どの道 この道 女はひとり ひとり守った 純情を 隠す湖 夜のサングラス あの花 この花 思えばほろり 義理がじゃまする 恋ばかり どの道 この道 女はみれん みれん涙は 見せないで 粋に別れる 夜のサングラス |
男の裏町俄かの雨に 濡れようか それとも酒に 溺れよか 男の…男の… 裏町は 涙ながせる 奴よりも 泣けない奴が つらいのさ 泥水浴びた 口惜しさは 男でなけりゃ わからない どうした…どうした…意気地なし 元気だせよと 苦酒が 今夜も俺を 叱るのさ こころにできた 水たまり 雨ならいつか 上がるだろ 夜更けの…夜更けの… この酒場は 夢にはぐれた 似た者が 明日に希望 つなぐのさ | 秋岡秀治 | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 甲斐靖文 | 俄かの雨に 濡れようか それとも酒に 溺れよか 男の…男の… 裏町は 涙ながせる 奴よりも 泣けない奴が つらいのさ 泥水浴びた 口惜しさは 男でなけりゃ わからない どうした…どうした…意気地なし 元気だせよと 苦酒が 今夜も俺を 叱るのさ こころにできた 水たまり 雨ならいつか 上がるだろ 夜更けの…夜更けの… この酒場は 夢にはぐれた 似た者が 明日に希望 つなぐのさ |
黒あげは俺なんか 逢わなけりゃ しあわせに なれたのに 晴れ着一枚 欲しがりもせず 笑顔残して 逝ったやつ 黒あげは 飛んだ 野辺の送りの 夕暮れに 黒あげは 舞い舞い飛んだ おまえが好きな 夕焼けに 蝶ちょ 蝶ちょ 俺の肩にとまれ… 惚れてたと 誰に言う 軽すぎる この春は 命まるごと おんなの夢を 俺に預けて どこの空 鉄砲玉 泣いた 風に吹かれて よろめいて 半ぱもの 何度も泣いた おまえの好きな 夕焼けに 黒あげは 飛んだ 野辺の送りの 夕暮れに 黒あげは 舞い舞い飛んだ おまえが好きな 夕焼けに | 秋岡秀治 | 吉岡治 | 岡千秋 | | 俺なんか 逢わなけりゃ しあわせに なれたのに 晴れ着一枚 欲しがりもせず 笑顔残して 逝ったやつ 黒あげは 飛んだ 野辺の送りの 夕暮れに 黒あげは 舞い舞い飛んだ おまえが好きな 夕焼けに 蝶ちょ 蝶ちょ 俺の肩にとまれ… 惚れてたと 誰に言う 軽すぎる この春は 命まるごと おんなの夢を 俺に預けて どこの空 鉄砲玉 泣いた 風に吹かれて よろめいて 半ぱもの 何度も泣いた おまえの好きな 夕焼けに 黒あげは 飛んだ 野辺の送りの 夕暮れに 黒あげは 舞い舞い飛んだ おまえが好きな 夕焼けに |
飛車角のぼる湯煙 七坂 深山 おまえいなけりゃ 花もない あばれ飛車角 腫れて夫婦駒 浮世いばらの 枡の目に 夢を点して ふたりで超える 酒をあおれば 一升徳利 日暮れ 天童 はなれ茶屋 意地を支えに 夢をつかみとる すまぬ 笹ゆり 辛くても これが男の 一番勝負 ここが出番と 覚悟を決めりゃ 駒が肩寄せ 踊り出す じっとみていろ いいか次の手を 耐えて忍んだ 遠見角 指もしばれる みちのくしぐれ | 秋岡秀治 | たきのえいじ | 叶弦大 | | のぼる湯煙 七坂 深山 おまえいなけりゃ 花もない あばれ飛車角 腫れて夫婦駒 浮世いばらの 枡の目に 夢を点して ふたりで超える 酒をあおれば 一升徳利 日暮れ 天童 はなれ茶屋 意地を支えに 夢をつかみとる すまぬ 笹ゆり 辛くても これが男の 一番勝負 ここが出番と 覚悟を決めりゃ 駒が肩寄せ 踊り出す じっとみていろ いいか次の手を 耐えて忍んだ 遠見角 指もしばれる みちのくしぐれ |
男の情歌浮き世の風の冷たさも つらさせつなさくやしさも いのちの水と飲み干しながら 男はひとり唄うもの ああ 唄うもの 信じた人の裏切りも うそもうらみも悲しみも こぼれた花をいとしむように 男はひとり胸に抱く ああ 胸に抱く はかってみてもはかれない 義理と人情うらおもて 涙じゃないと笑ってみせて 男はひとり生きるもの ああ 生きるもの | 秋岡秀治 | 中村清一 | 中村清一 | | 浮き世の風の冷たさも つらさせつなさくやしさも いのちの水と飲み干しながら 男はひとり唄うもの ああ 唄うもの 信じた人の裏切りも うそもうらみも悲しみも こぼれた花をいとしむように 男はひとり胸に抱く ああ 胸に抱く はかってみてもはかれない 義理と人情うらおもて 涙じゃないと笑ってみせて 男はひとり生きるもの ああ 生きるもの |
男の星座ああ お前の骨なら 拾ってやると まるで任侠の 義兄弟 なじみの屋台の コップの酒が 腐れ縁だと また笑う また笑う ああ しょせんは独りと お前は 云うが 人という字は 支え合う 生まれも育ちも 他人じゃあるが 何故か気が合う 血が通う 血が通う ああ 愚痴など云うまい 女じゃないぞ 浮く日沈む日 いろいろさ 見上げる夜空に 男の星座 キラリ流れて 何処へゆく 何処へゆく | 秋岡秀治 | 吉岡治 | 岡千秋 | | ああ お前の骨なら 拾ってやると まるで任侠の 義兄弟 なじみの屋台の コップの酒が 腐れ縁だと また笑う また笑う ああ しょせんは独りと お前は 云うが 人という字は 支え合う 生まれも育ちも 他人じゃあるが 何故か気が合う 血が通う 血が通う ああ 愚痴など云うまい 女じゃないぞ 浮く日沈む日 いろいろさ 見上げる夜空に 男の星座 キラリ流れて 何処へゆく 何処へゆく |
男の花道一に稽古だ 三四に稽古 耐えて根性で ぶち当たれ 十と五尺の 土俵の上で 散らす火玉の あゝ大勝負 かけて悔いない かけて悔いない この命 俺の往く道 相撲と決めた 決めたその日に 棄てた恋 壁にはじかれ 奥歯を噛んで 白か黒かの あゝ星を取る 敵は我なり 敵は我なり 己なり 櫓太鼓が 川面を渡る 泣くな綱とる その日まで 磨け国技の 心技を体を 砂にまみれて あゝ咲かす花 晴れて男の 晴れて男の 花道を | 秋岡秀治 | 吉岡治 | 岡千秋 | | 一に稽古だ 三四に稽古 耐えて根性で ぶち当たれ 十と五尺の 土俵の上で 散らす火玉の あゝ大勝負 かけて悔いない かけて悔いない この命 俺の往く道 相撲と決めた 決めたその日に 棄てた恋 壁にはじかれ 奥歯を噛んで 白か黒かの あゝ星を取る 敵は我なり 敵は我なり 己なり 櫓太鼓が 川面を渡る 泣くな綱とる その日まで 磨け国技の 心技を体を 砂にまみれて あゝ咲かす花 晴れて男の 晴れて男の 花道を |
男の酒男ひとりの 手酌の酒は 燗もあつめな にがい酒 酔ってどうなる 明日じゃないか 胸の寒さを 胸の寒さを 訊くな覗くな 露地あかり まるい卓袱台(ちゃぶだい) あいつとふたり 心づくしの 皿小鉢 よせよ今さら 未練じゃないか 惚れていりゃこそ 惚れていりゃこそ 渡りきれない 川もある 苦労くの字に からだを削る そんなおんなに 春はいつ はしご酒して はずみをつける 別ればなしを 別ればなしを なまじとめるな 夜の雨 | 秋岡秀治 | 吉岡治 | 岡千秋 | | 男ひとりの 手酌の酒は 燗もあつめな にがい酒 酔ってどうなる 明日じゃないか 胸の寒さを 胸の寒さを 訊くな覗くな 露地あかり まるい卓袱台(ちゃぶだい) あいつとふたり 心づくしの 皿小鉢 よせよ今さら 未練じゃないか 惚れていりゃこそ 惚れていりゃこそ 渡りきれない 川もある 苦労くの字に からだを削る そんなおんなに 春はいつ はしご酒して はずみをつける 別ればなしを 別ればなしを なまじとめるな 夜の雨 |
ネオン舟荷物まとめて ヒールを下げて あいそつかして 別れてきたが 時にはあなたの 無邪気な寝顔が じんとしみるよ なつかしい 東京へ 大阪へ 函館へ 妻という名の港から 遠くはぐれた ネオン舟 星の数より 涙の数が 多い世間に つめたくされりゃ 「戻って来いよ」と やさしいあなたの 声が聞こえる 夜もある 酔いどれの 嘘つきの ろくでなし 浮かれカモメにひきずられ 花の盛りを ネオン舟 十九、はたちの 若い子たちが 「男ぎらい」と あだ名をつける 淋(さび)しい恋なら ひとりでいるほが いっそ気楽と 笑うけど アイちゃんも ヒロちゃんも ケイちゃんも 女ごころのはかなさに 話合わせる ネオン舟 | 秋岡秀治 | 喜多條忠 | 叶弦大 | 渡辺博史 | 荷物まとめて ヒールを下げて あいそつかして 別れてきたが 時にはあなたの 無邪気な寝顔が じんとしみるよ なつかしい 東京へ 大阪へ 函館へ 妻という名の港から 遠くはぐれた ネオン舟 星の数より 涙の数が 多い世間に つめたくされりゃ 「戻って来いよ」と やさしいあなたの 声が聞こえる 夜もある 酔いどれの 嘘つきの ろくでなし 浮かれカモメにひきずられ 花の盛りを ネオン舟 十九、はたちの 若い子たちが 「男ぎらい」と あだ名をつける 淋(さび)しい恋なら ひとりでいるほが いっそ気楽と 笑うけど アイちゃんも ヒロちゃんも ケイちゃんも 女ごころのはかなさに 話合わせる ネオン舟 |
男の居酒屋酒は酔うため あるものさ 若いなりして 今夜(こんや)の俺は 意気地(いくじ)がないぜ 泣いてるぜ ぐちを肴(さかな)に のむ酒じゃ 路地(ろじ)ののれんに すまないね 恋はほどよく するものさ 虫もころさぬ 可愛(かわ)ゆい顔で あの娘(こ)は派手な あそび花 俺の負けだよ くやしいが おんなという奴(やつ)ァ つかめない これが苦労と いうものさ 右で拾(ひろ)って 左で捨(す)てる 明日(あした)があるさ ゆめがある すぐに止(や)むだろ 走り雨 故郷(くに)のうたでも 唄(うた)おうか | 秋岡秀治 | 池田充男 | 山口ひろし | 渡辺博史 | 酒は酔うため あるものさ 若いなりして 今夜(こんや)の俺は 意気地(いくじ)がないぜ 泣いてるぜ ぐちを肴(さかな)に のむ酒じゃ 路地(ろじ)ののれんに すまないね 恋はほどよく するものさ 虫もころさぬ 可愛(かわ)ゆい顔で あの娘(こ)は派手な あそび花 俺の負けだよ くやしいが おんなという奴(やつ)ァ つかめない これが苦労と いうものさ 右で拾(ひろ)って 左で捨(す)てる 明日(あした)があるさ ゆめがある すぐに止(や)むだろ 走り雨 故郷(くに)のうたでも 唄(うた)おうか |
エレジー~哀酒歌肩を抱き 飲んだ酒 夢語り 飲んだ酒 振り返りゃ なぁ友よ 昔は… よかったな 惚れた女(やつ) 忘れ酒 泣きながら 夜明けまで 思い出さ 若い頃 俺にも… あったのさ 屋台酒 いついつまでも 映(うつ)るのさ あの頃が 忘れない いついつまでも 男の冷や酒は… 便箋(びんせん)に 包(くる)んでた 母からの あのお金 風邪ひくな 無理するな 十七才(じゅうしち)… 年の暮れ 夢だけが 友達で 故郷(ふるさと)が 支えでさ 大都会 冬の夜 母さん… どうしてる 屋台酒 いついつまでも ガキの頃 あの日から 不憫(ふびん)さが いついつまでも 男は飲むたびに… なぁ女房 幸福(しあわせ)か 子供たち 眠ったか 明日(あす)の朝 また会おう 今夜は… 遅くなる 苦労酒 すまないね お前には 泪酒 近いうち 連れて行く 聞き酒… 聞かれ酒 屋台酒 いついつまでも 出会いから 今日までが 冬夜空(ふゆぞら)に いついつまでも 男は酒の中… 屋台酒 いついつまでも 出会いから 今日までが 忘れない いついつまでも 男は酒の中… | 秋岡秀治 | 吉幾三 | 吉幾三 | | 肩を抱き 飲んだ酒 夢語り 飲んだ酒 振り返りゃ なぁ友よ 昔は… よかったな 惚れた女(やつ) 忘れ酒 泣きながら 夜明けまで 思い出さ 若い頃 俺にも… あったのさ 屋台酒 いついつまでも 映(うつ)るのさ あの頃が 忘れない いついつまでも 男の冷や酒は… 便箋(びんせん)に 包(くる)んでた 母からの あのお金 風邪ひくな 無理するな 十七才(じゅうしち)… 年の暮れ 夢だけが 友達で 故郷(ふるさと)が 支えでさ 大都会 冬の夜 母さん… どうしてる 屋台酒 いついつまでも ガキの頃 あの日から 不憫(ふびん)さが いついつまでも 男は飲むたびに… なぁ女房 幸福(しあわせ)か 子供たち 眠ったか 明日(あす)の朝 また会おう 今夜は… 遅くなる 苦労酒 すまないね お前には 泪酒 近いうち 連れて行く 聞き酒… 聞かれ酒 屋台酒 いついつまでも 出会いから 今日までが 冬夜空(ふゆぞら)に いついつまでも 男は酒の中… 屋台酒 いついつまでも 出会いから 今日までが 忘れない いついつまでも 男は酒の中… |
出世前浮世峠の 吹雪の中で 若い木の芽も 春仕度 苗で終わるか ひのきに成れるか いまが大事な 出世前 つもるがまんが 花を呼ぶ 負けて崩れて また積みあげる 寄木細工の この命 たった一つの 親父の形見を 無駄にするなと 百舌が啼く 街の谷間に 星がふる 義理と人情が ひっぱり合って 俺を八つ裂き 七つ裂き 恋を捨てるか 男を捨てるか 問答無用の 出世前 投げた涙が 明日を呼ぶ | 秋岡秀治 | 星野哲郎 | 岡千秋 | | 浮世峠の 吹雪の中で 若い木の芽も 春仕度 苗で終わるか ひのきに成れるか いまが大事な 出世前 つもるがまんが 花を呼ぶ 負けて崩れて また積みあげる 寄木細工の この命 たった一つの 親父の形見を 無駄にするなと 百舌が啼く 街の谷間に 星がふる 義理と人情が ひっぱり合って 俺を八つ裂き 七つ裂き 恋を捨てるか 男を捨てるか 問答無用の 出世前 投げた涙が 明日を呼ぶ |
夢登り人は七つの 迷いを捨てて たった一つに 山をはる 右や左へ ゆれたがる 浮気ごころを おしのけて しょせん男の 人生は ひとりぼっちの 夢登り 楽がしたけりゃ 苦労をなめろ バカをみたけりゃ 楽をしろ ここの道理を 知りながら 生身裂かれりゃ つい弱気 しゃがみこんだら その背を 時は無情に ふみつぶす 勝てば親戚 負ければ他人 それが世間と いうものさ あてにするから 腹が立つ 酒がのみたきゃ 買うてのめ しょせん男の ゆく道は ひとりぼっちの 夢登り | 秋岡秀治 | 星野哲郎 | 野田ひさ志 | | 人は七つの 迷いを捨てて たった一つに 山をはる 右や左へ ゆれたがる 浮気ごころを おしのけて しょせん男の 人生は ひとりぼっちの 夢登り 楽がしたけりゃ 苦労をなめろ バカをみたけりゃ 楽をしろ ここの道理を 知りながら 生身裂かれりゃ つい弱気 しゃがみこんだら その背を 時は無情に ふみつぶす 勝てば親戚 負ければ他人 それが世間と いうものさ あてにするから 腹が立つ 酒がのみたきゃ 買うてのめ しょせん男の ゆく道は ひとりぼっちの 夢登り |
玄海の漁師漁場に賭けた 男等が 船の舳先に 御神酒を祭り 背中丸めて 焼酎くみ交わす 惚れた女房と 子供の為に 二百浬に 船を出す 俺もお前も 玄海の漁師 根性だけは 親ゆずり 他船のやれない 荒波越える 明日の稼ぎは この腕しだい 意地と度胸が 大漁船だ やるぞ見てくれ 男意気 俺もお前も 玄海の漁師 親父が孫を 抱きながら 涙噛みしめ 髭面なでる 苦労重ねて 六十五年 俺を育てた 荒くれ海で 親子二代の 暴れ者 俺もお前も 玄海の漁師 | 秋岡秀治 | 馬津川まさを | サトウ進一 | | 漁場に賭けた 男等が 船の舳先に 御神酒を祭り 背中丸めて 焼酎くみ交わす 惚れた女房と 子供の為に 二百浬に 船を出す 俺もお前も 玄海の漁師 根性だけは 親ゆずり 他船のやれない 荒波越える 明日の稼ぎは この腕しだい 意地と度胸が 大漁船だ やるぞ見てくれ 男意気 俺もお前も 玄海の漁師 親父が孫を 抱きながら 涙噛みしめ 髭面なでる 苦労重ねて 六十五年 俺を育てた 荒くれ海で 親子二代の 暴れ者 俺もお前も 玄海の漁師 |